伊邪那美命《終わりと再生の母性》
雪月花:「こんにちは
埼玉大宮ほしよみ堂占い師
八神雪月花です」
善壱:「こんこんなの〜!ご主人の式神、黒狐の善壱なの〜!」

善壱:「ご主人〜……今日の神様はちょっと怖い名前なの……?」
雪月花:「言っているのは“伊邪那美命(いざなみのみこと)”。
確かに“黄泉”の印象が強いけど、本当は“最初の母であり再生の女神様”なんだよ。」
善壱:「母性……? 優しいの〜?」
雪月花:「そう。伊邪那美命は“すべてを産み、すべてを見届ける母”。
恐怖よりも“深い愛”で世界を包む女神様なの。」
伊邪那美命は《死を通して再生を教える女神》
雪月花:「伊邪那美命は神話の最初期、
日本の島々・神々を次々と“産んだ母神”。
しかし火の神を産んだとき、
その灼熱で命を落とし、黄泉の国へ向かう。
ここだけ聞くと“悲しい神話”に見えるけれど、
本質は違う。
伊邪那美命は
“終わりは消滅ではなく、再生の始まり”
という宇宙の理を体現する女神様なんだよ。」
善壱:「終わりは……始まりなの〜?」
雪月花:「そう。散った花が土に帰り、新しい命を育てるように。」
伊邪那美命の“黄泉”は恐怖ではなく“静かな休息”
雪月花:「黄泉(よみ)という言葉は
“暗い場所”“恐ろしい世界”と思われがち。
でも、伊邪那美命の黄泉は
“傷ついた魂が休む場所”
という側面を持つ。
• 自信をなくした
• 大切なものを失った
• 恋が終わった
• 人間関係が壊れた
• 心が折れた
• 未来が見えない
こうした状態のとき、
人は心の奥の“黄泉”にいるように感じる。
でもね、
黄泉とは“完全に終わる場所”ではなく
“再び立つために、静かに眠る場所”。」
善壱:「休む場所……? 僕もお腹いっぱいのとき寝ちゃうの〜」
雪月花:「ぜんくんの場合はただの食べ過ぎ。」
善壱:「……なの〜」
再生は“心が燃え尽きた後”に始まる
雪月花:「伊邪那美命が教える再生の本質は一つ。
“もうダメだ”と思ったところから、新しい自分が生まれる。
• 挫折したあと
• 失恋のあと
• 仕事を失ったあと
• 拒絶されたあと
• 泣き疲れたあと
その“空っぽになった瞬間”こそ、
次の自分が生まれるタイミング。
伊邪那美命の母性は、
“壊れたあなたも、弱いあなたも、そのままでいい”と包む優しさ。」
善壱:「ご主人〜、僕も壊れそうなときあるの……」
雪月花:「どんなとき?」
善壱:「杏仁豆腐を一日我慢したとき……」
雪月花:「それは精神力の問題だね。」
占いで見る《終わり→再生》のタイミング
雪月花:「伊邪那美命的なエネルギーは
占いでいう“節目”“転換点”にあたります。
🔥 四柱推命
空亡・大運切り替え
→ 古い運が終わり、新しい運が始まる
🔥 数秘術
周期「9 → 1」
→ 終了と再出発
🔥 西洋占星術
冥王星・土星の区切り
→ 過去の清算と新しいステージ
🔥 宿曜
安壊・命・衰
→ “影が開く”からこそ再生へ進む時期
“苦しい時期”とされる時期は、
実は伊邪那美命が近くにいる証拠でもあります。」
善壱:「女神さま、そっと寄り添ってくれるの〜」
雪月花:「そうだね。影の中から優しくね。」
伊邪那美命が教える《終わりと再生の心得》
雪月花:「終わりと再生の心得はね
① 終わりを悪いものと決めつけない
終わりは、次の始まりの準備。
② 悲しみは“浄化”
泣くほど浄化が進む。
涙は魂を洗う水。
③ 自分の弱さを許す
母神は弱い子を叱らない。
抱きしめて受け入れる。
④ ゼロになる勇気を持つ
空っぽは“次を入れるための器”。
⑤ 失った愛の分だけ、愛される未来が来る
伊邪那美命は“欠けた場所に光を入れる”女神様。」
善壱:「ご主人〜、僕も弱いときあるの……僕、許されるの?」
雪月花:「もちろんだよ。ぜんくんはいつでも許されてるよ。」
善壱:「……(うるうるなの〜)」
雪月花:「ただし杏仁豆腐の盗み食いは許さないよ。」
善壱:「何故なの〜!?」
今日の神託
“終わりはあなたを罰するためではなく
次の光を受け入れるための浄化
恐れずに手を離しなさい
母なる黄泉は
あなたの再生を静かに待つ”
― 伊邪那美命
あとがき
伊邪那美命の神話は、
“喪失”と“再生”の物語。
しかし本質は恐怖ではなく、
“どれほど傷ついても必ず戻ってこられる”という母の力。
悲しみも、喪失も、涙も、
あなたが深く生きてきた証。
伊邪那美命はこう囁きます。
「再び歩く準備ができるまで
あなたを抱きしめ、見守っている」と。
神々の声で“運命の人”へ導く。神託の案内人
八神雪月花
黒狐の善壱
より。








