あぐり
評価されない職場で何かが砂のように崩れていく・・・
火風鼎 三爻 — 評価されない場所で、崩れていく心へ。
「仕事はちゃんとやっている。
それでも評価されない。
誰からも称賛されず、
役に立てていないように感じる。」
そんな毎日を積み重ねるうちに、
胸の奥で、何かがじわじわと
砂のように崩れ落ちていく。
「評価されなくても、自分の価値は変わらない」
そう頭では分かっている。
けれど、
存在を証明する何かが
見えなくなっていく恐怖。
30代女性、サービス業の一般事務職についている方からのご相談。
今回、このお悩みに応えた易は、
火風鼎 三爻
鼎(かなえ)とは、
古代の「位を示す器」であり、
人の価値そのものの象徴。
しかし三爻はこう語ります。
耳を革で新しくしたのに、運ばれる道が塞がれている。
美味なる雉の膏も、まだ口にできない。
ただし雨が降り、悔いを洗えば、終には吉。
すなわち、これは
器(あなた自身)はすでに整っているのに、
評価へ運ばれる通路だけが閉ざされている状況。
あなたに力がないからではありません。
ただ、舞台がまだ整っていないだけ。
だから、苦しいのです。
「崩れる感覚」は、力が眠っている証拠
本当の意味で何もない人は、
崩れる痛みすら感じません。
「本来の力が発揮されていない」
そのギャップが生む苦しみ。
それは、
あなたが大きな器である証です。
火風鼎は言います。
焦らなくていい。
ただ、この火を消すな。
内側で育てる時期にいる
鼎は「内側で煮炊きする器」。
外からの評価ではなく、
あなた自身の中で
価値を育てるタイミング。
・小さな成果でも記録する
・誰かを支える行動に誇りを持つ
・自分にとっての「正しい仕事」を守る
・転職準備は静かに水面下で
・学びを1つ増やす
どれも、確かな前進です。
火が弱く見えてもいい。
風がいつかその火を煽り、
あなたを次の場所へ運ぶから。
あなたは「器が大きすぎるだけ」
合わない職場で苦しむと、
人はつい自分を責めてしまいます。
でも鼎は淡々と教えてくれます。
「その場所が、
あなたを活かしきれていないだけだ。」
あなたは本当に価値のある人。
その価値がまだ“見える形”になっていないだけ。
つまり「評価がない今」は
終わりではなく、
本当の評価が始まる前夜。
砂が崩れていくように思えるのは、
実はあなたの核を露わにしているから。
◆結び ― 雨が降るから、道が開く
火風鼎・三爻の最後の言葉。
「終には吉。」
雨が降り、
硬くなっていた思考が柔らぎ、
新しい道が現れます。
あなたの価値は、
今この瞬間も、
静かに満ちていく。
どうか忘れないでください。
あなたは器。
本来、誰かを養い、
人生を支える存在。
場所さえ整えば、
その価値は必ず湧き上がってくる。
今はただ、
あなたの火を守りましょう。
必ず、
運ばれるべき場所へ運ばれるから。
不安で立ち止まりたい夜もあるでしょう。
そんな時はいつでも
心の声を聞かせてください。
あなたの器が輝く未来へ、
共に歩いていきましょう。







