海月ラビィ
玖羅下ラビィ(海月ラビィ)🌹 熟年恋愛で大切にしたい、傲慢さを手放すという選択
熟年になってからの恋愛は、
若い頃の恋とはまったく違う深みがあります。
人生経験を重ね、
喜びも痛みも知り、
それぞれに背負ってきた時間がある。
だからこそ、
成熟した愛が育まれる一方で、
思わぬところにすれ違いが生まれることもあります。
そのひとつが、
「無意識の傲慢さ」です。
長い人生を歩んできたからこそ、
自分なりの正しさや価値観が
しっかりと形づくられています。
それは決して悪いことではありません。
けれど恋愛の場面では、
その確かさが、
時に相手を窮屈にしてしまうこともあるのです。
「この年齢なら、これくらい分かるでしょう」
「私たちは大人なのだから」
「今さら説明はいらないはず」
そんな思いが、
知らず知らずのうちに
言葉や態度に表れてしまうことがあります。
熟年恋愛における傲慢さは、
声を荒げることでも、
支配することでもありません。
むしろ、
分かり合っているつもり
察してもらえて当然
という静かな思い込みとして現れます。
占いの世界では、
年齢を重ねた恋ほど
「気の循環」が重要になると考えます。
人生経験が増えるほど、
心のエネルギーは内向きになりやすく、
自分のペースを守ろうとする力が強くなります。
そのため、
相手に歩み寄る余白を失うと、
関係は少しずつ硬直してしまいます。
熟年恋愛で大切なのは、
若い頃のような情熱よりも、
敬意と余白です。
相手の考えをすぐに評価しないこと。
「私はこう思うけれど、あなたはどう?」
と問いかける姿勢を忘れないこと。
それだけで、
関係の空気は驚くほど柔らかくなります。
また、
「私はここまで生きてきた」
という誇りは、
相手を見下すためのものではなく、
相手を理解するために使うものです。
自分の経験を語るときほど、
相手の話に耳を傾ける。
それが熟年の恋を
美しく保つ秘訣でもあります。
恋愛は、
年齢を重ねるほど
「対等」であることが難しくなります。
仕事、家庭、過去の関係、
それぞれの背景が異なるからこそ、
無意識に上下を作ってしまいやすいのです。
けれど本当の安心感は、
立場や年齢ではなく、
心が並んでいるところに生まれます。
傲慢さを手放すということは、
自分を小さくすることではありません。
むしろ、
これまで積み上げてきた人生を
しなやかに活かす選択です。
「教える」のではなく、
「分かち合う」。
「導く」のではなく、
「寄り添う」。
その姿勢が、
熟年恋愛を
深く、静かで、長く続くものへと
変えてくれます。
もし最近、
関係に距離を感じているなら。
言葉が減ったと感じているなら。
少しだけ、
自分の態度や言葉を
振り返ってみてください。
やさしさと敬意は、
いつからでも取り戻せます。
熟年の恋は、
静かに、そして確かに
人生を豊かにしてくれるもの。
その愛が、
今日よりも明日、
さらに穏やかに育っていきますように







