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唯真伊由

「ちゃんとしているね」と言われ続けてきた

【第1章・第2話】

本当の私は、
いわゆる「ちゃんとした子」ではありませんでした。

どちらかというと、
少し感覚が独特で、
人と同じところで笑わなかったり、
誰も気にしていないことに強く惹かれたりする、
いわゆる「不思議ちゃん」だったと思います。

自分でも、
「どうして私は、みんなと同じじゃないんだろう」
そう感じる場面が、何度もありました。

だからこそ、
大人の前では無意識に調整するようになっていきました。

心配をかけないように。
面倒な子だと思われないように。
場の空気を乱さないように。

そうしていると、
周りは安心した表情を浮かべました。

「しっかりしているね」
「ちゃんとしているね」

その言葉を聞くたびに、
少しだけ胸が軽くなる自分がいました。

本当の自分をそのまま出すより、
そう振る舞ったほうが、
うまくいく気がしたのです。

期待されれば応えたし、
任されれば断りませんでした。

できるかどうかよりも、
「私がやらなきゃ」という気持ちが、
いつも先に立っていました。

気づけば、
「大丈夫?」と聞かれる前に
「大丈夫です」と答える癖が、
自然に身についていました。

それは強がりというより、
そうしているほうが楽だったから。

自分の中にある説明しづらい感覚を、
わざわざ言葉にしなくても済むし、
波風も立たない。

そうやって、
少しずつ“ちゃんとしている人”の輪郭が、
私の周りに出来上がっていきました。

けれど、
一人になると、ふと感じることがありました。

何かを終えたあとの静けさ。
誰にも会わない夜。
予定がすべて空いた休日。

理由ははっきりしないのに、
胸の奥に、ぽっかりとした空白が残る。

困っているわけではない。
不幸なわけでもない。
でも、満たされているとも言えない。

その感覚を、
私はうまく言葉にできませんでした。

「贅沢なのかな」
「気にしすぎなのかな」

そうやって、
また自分の中にしまい込む。

ちゃんとしている人は、
立ち止まらない。
迷わない。
弱音を吐かない。

知らないうちに、
そんなイメージを
自分自身にも重ねていたのだと思います。

今振り返ると、
あの違和感は、
何かが間違っていたサインではありませんでした。

ただ、
本来の感覚を持ったまま、
社会の中で生きてきた私が、
少しずつ息を詰めていただけ。

この章は、
「ちゃんとしている人」で生きてきた私が、
その裏側にあった気持ちに、
そっと気づいていくまでの話です。

まだ答えは出ていません。
でも、
何も感じていなかったわけじゃない。

そのことを、
ここに残しておきたいと思いました。

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