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阿佐霧 峰麿

壊れた心と、どう付き合っていくのか(第三章②)

壊れた心で生きる、

という感覚を考えるとき、

 

 

私は長年向き合ってきた

「腰痛」のことを思い出す。

 

 

 

器械体操を続けていると、

腰に不安を抱えたまま

競技を続ける選手は少なくない。

 

 

ある日突然、

完全に治ることはない。

 

 

 

けれど、それで日常が

止まるわけでもない。

 

 

痛みがあっても、生活は続く。

練習もできるし、試合にも出られる。

 

 

 

ただし、条件がある。

 

 

無理な姿勢をとれば、

すぐに悪化する。

 

調子の悪い日に

同じ動きを繰り返せば、確実に響く。

 

 

 

だから選手たちは、

その日の腰の状態を

“察知しながら”動くようになる。

 

 

今日はストレッチを多めにする日なのか。

今日は攻めずに抑える日なのか。

 

少し違和感があるから、

ここで切り上げるべきなのか。

 

 

 

腰痛は、

「治るまで人生を止めるもの」ではない。

 

同時に、

「放置していいもの」でもない。

 

 

付き合い方を誤れば

足を引っ張る。

 

 

 

けれど、声を聞けば、

共に前へ進むことはできる。

 

 

 

 

心も、まったく同じだった。

 

 

 

私はずっと、

心の痛みを「消すか、無視するか」

その二択で扱ってきた。

 

 

 

だから、

胸がざわつけば見ないふりをし、

 

違和感が出れば

忙しさで塗りつぶし、

 

考える余裕

そのものを削っていた。

 

 

 

けれど、痛みが

積み残しとして姿を現し、

 

それが“過去の自分の声”だと

分かってから、

 

その扱い方は変わり始めた。

 

 

 

心の痛みも

腰痛と同じように

 

「その日の状態を察知するもの」

なのだと気づいた

 

 

 

重いのか。

張っているのか。

少し疲れているだけなのか。

 

 

その違いに気づけるだけで、

心は必要以上に悪化しなくなる。

 

 

 

 

この頃の私は、

ほんの短い言葉を

外に出すようになっていた。

 

 

「ちょっと疲れてるな」

「今日は余裕がない」

「気持ちが追いついてない」

 

 

深掘りはしない。

 

理由もつけない。

 

ただ、今の状態をそのまま認める

 

 

 

それだけで、

痛みは私の内側を占領しなくなった。

 

 

痛みの“居場所”が、

自分の外側へ一歩ずれる感覚があった。

 

 

 

仕事の合間。

運転中の沈黙。

帰宅後の数分。

 

 

そういう小さな時間の積み重ねが、

心の中に“調整できる余白”

をつくっていった。

 

 

 

私はそこで初めて理解した。

 

 

壊れた心で生きるというのは

無理に治そうとすることでも、

元通りを目指すことでもない。

 

 

 

その日の状態を感じ取り

無理をしない判断が

できるようになること

 

 

 

必要なら休み、

大丈夫そうなら一歩進む。

 

 

その繰り返しこそが、

心と伴走するということなのだ。

 

 

 

 

痛みは

私の足を止める存在ではなかった。

 

 

むしろ、

進み方を微調整するための

“センサー”だった。

 

 

 

この感覚を掴んだとき、

私はようやく思えた。

 

 

壊れた心のままでも、

人生は続けられる。

 

 

いや、

壊れた心だからこそ、

選べる道があるのかもしれない

 

 

 

そうして私は、

自分の心と相談しながら生きるという

これまでとは違う日常へ、

静かに踏み出していった。

 

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その日のあなたに合う距離で。

 

そっと寄り添える場所として、

ここにいます。

 

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