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阿佐霧 峰麿

心の異変を「判断材料」に変えるということ(第三章③)

壊れた心と共に生きる、

という感覚に少しずつ慣れてきた頃、

 

 

私はもうひとつの変化に気づいていた。

 

 

 

それは、

心の揺れが「感情」ではなく、

 

判断の材料として立ち上がってくるようになった

ということだ。

 

 

 

以前の私にとって、

胸の重さやざわつきは、

ただの邪魔なノイズだった。

 

 

集中を乱すもの。

足を止めるもの。

早く消えてほしいもの。

 

 

だから無視した。

考えないようにした。

忙しさで押し流した。

 

 

 

けれど、

心と伴走する感覚を覚えてから、

 

その揺れは少しずつ

“意味のある反応”に変わっていった。

 

 

 

たとえば、

同じ「疲れ」でも、

質が違うことに気づきはじめた。

 

 

身体を使い切ったあとの、心地よい疲れ。

判断を重ねすぎたあとの、鈍い重さ。

 

本当は嫌だと思っていることを飲み込んだときの、

粘つくような疲労。

 

 

以前なら、どれもまとめて

「疲れている」で終わらせていた。

 

 

 

でも今は、

その違いが、なんとなく分かる。

 

 

 

そして、

分かるということは、

 

選べるということでもある

 

 

今日は体を休める日か。

今日は人と距離を取る日か。

今日は決断を先送りにしたほうがいい日か。

 

 

心の状態は、

行動を制限するためにあるのではない。

 

行動の条件を教えるためにある

 

 

そう思えるようになった。

 

 

 

これは、腰痛とよく似ている。

 

 

腰痛を抱えている人は、

「今日は無理できる日かどうか」を

体の感覚で判断する。

 

 

重いものを持つか。

ストレッチを優先するか。

今日は早めに切り上げるか。

 

 

腰痛は、

「動くな」と命令してくるわけじゃない。

 

ただ、

「今の動き方だと危ないかもしれない」

と教えてくるだけだ。

 

 

 

心も同じだった。

 

落ち込むな、と言っているわけじゃない。

立ち止まれ、と強制しているわけでもない。

 

ただ、

「今の選択は、本当に自分に合っているか?」

と問いかけてくる。

 

 

 

ここで大事なのは

心の声に従うことではない

 

 

心の声を、

判断のテーブルに乗せることだ。

 

 

理性だけで決めない。

勢いだけで突っ走らない。

感情だけに流されもしない。

 

その代わり、

心の反応も含めて、選択肢を眺める。

 

 

 

 

この頃の私は、

決断が必要な場面で、

一度だけ自分に問いかけるようになっていた。

 

「これを選んだとき、

あとで心は、どんな反応をしそうか?」

 

答えが出なくてもいい。

 

正解でなくてもいい。

 

 

ただ、

その問いを挟むだけで、

選択の質が変わる。

 

 

 

壊れた心で生きるというのは、

感情に振り回されることではない。

 

 

心を無視しない。

しかし、支配もさせない。

その中間の立ち位置を覚えることだ。

 

 

 

心はナビであって、

ハンドルではない

 

 

進む方向を示してくれるが、

どの速度で、どこまで行くかを決めるのは自分だ。

 

 

 

この感覚を掴んだとき、

私は初めて思った。

 

壊れた心は、

「足手まとい」ではない。

 

 

むしろ、

人生をごまかさずに進むための

精度の高いセンサーなのかもしれない、と。

 

 

 

 

ここから先で扱うのは、

心を強くする話でも、

壊れないように守る話でもない。

 

 

今は無理をしていいのか。

ここで止まったほうがいいのか。

この違和感は進めのサインか、危険信号か。

 

 

それを自分で察知できるようになる技術だ。

 

 

 

壊れた心は、

人生の足を引っ張る欠陥じゃない。

 

 

正しく扱えれば、

判断を誤らせないための感覚になる。

 

 

 

ここからは、

その感覚とどう付き合い、

 

どう疲れさせず、

どう味方につけて生きていくかを、

さらに掘り下げていく。

 

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その日のあなたに合う距離で。

 

そっと寄り添える場所として、

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