ブログ

阿佐霧 峰麿

心を味方につけ続けるための距離感(第三章⑤)

心を判断材料として使えるようになっても、

それで終わりではなかった。

 

 

むしろ、そこからが本番だった。

 

 

 

なぜなら、

心は正しく使えば助けになるが、

 

近づきすぎると、

今度は振り回されるからだ。

 

 

 

私は一時期、

心の反応を気にしすぎていた。

 

 

少し胸が重くなると、

「これは危険信号かもしれない」と立ち止まり、

 

少し迷いが出ると、

「今は進むべきじゃないのかもしれない」

と判断を先延ばしにした。

 

 

心を無視していた頃とは逆に、

今度は心にハンドルを握らせかけていた。

 

 

 

そのとき気づいた。

 

 

心は、

従うもの”ではなく

参照するもの”なのだと。

 

 

 

心の声は、

命令ではない。

 

 

提案だ。

 

「少し疲れているかもしれない」

「この選択、違和感があるかもしれない」

 

そう教えてくれるだけで、

最終的に決めるのは、いつも自分だ。

 

 

 

この距離感を掴むまで、

私は何度も行き過ぎた。

 

 

休みすぎて自己嫌悪になった日もあれば、

「大丈夫なはず」と無視して

消耗した日もある。

 

 

 

その試行錯誤の中で、

ひとつの基準が生まれていった。

 

 

それは、

心の声を“一度だけ聞く”

というルールだった。

 

 

 

何度も確認しない。

 

 

一度聞いて、

一度受け取り、

その上で決める。

 

 

「今日は無理をしない方がいい」

そう感じたら、

 

本当に今日は休むのか、

それとも“軽めに進む”のかを自分で選ぶ。

 

 

心の声を尊重するが、

決定権は渡さない。

 

 

 

この関係性が整い始めると、

心は驚くほど静かになる。

 

 

過剰に騒がなくなる。

 

極端な不調を出さなくなる。

 

 

 

それはまるで、

「ちゃんと聞いてもらえる」と分かった子どもが

無理に泣かなくなるのに似ていた。

 

 

 

心も同じだ。

 

 

無視され続けると暴れる。

 

過剰に構われると依存する。

 

 

けれど、

適切な距離で扱われると、

必要なときにだけ、必要な強さで反応する

 

 

 

 

この距離感を保てるようになってから、

私は自分の判断を疑わなくなった。

 

 

完璧じゃなくていい。

正解じゃなくてもいい。

 

 

心の反応を含めて選んだなら、

その選択は“自分のもの”だと思えた。

 

 

 

 

壊れた心で生きる技術とは、

常に正しい判断をすることではない。

 

 

揺れながらも、

戻ってこられる場所を持つこと

 

 

行き過ぎたら戻る。

 

鈍ったら立ち止まる。

 

迷ったら、

また心の声を一度だけ聞く。

 

 

その往復運動ができることこそ、

心と長く付き合うための技術なのだと思う

 

 

 

心は敵ではない。

 

味方でもない。

 

共に旅をする、

少し癖のある相棒だ。

 

 

 

その相棒の声を聞きすぎず、

無視もしない。

 

そんな距離を保てるようになったとき、

私はようやく確信した。

 

 

 

壊れた心でも、

人生は十分に、

 

しなやかに進める。

 

 

 

ここまで来て、

 

私は初めて「生きる」という行為を

自分の手に取り戻した気がしていた

 

—————————————————————

 

言葉でも、声でも、対面でも──

その日のあなたに合う距離で。

 

そっと寄り添える場所として、

ここにいます。

 

—————————————————————

X(旧Twitter)

運勢・ブログ更新・待機スケジュールなど、

日々の動きをすべてこちらでお知らせしています。

 

✦ 対面鑑定(原宿ほしよみ堂 / 毎週土曜日)👈ご予約はこちら

直接向き合いながら、未来の焦点を整える時間。

 

✦ プロフィール・ブログ一覧

阿佐霧 峰麿の歩みと、全ブログのアーカイブ。

 

✦ 電話占いヴェルニ

その日の気持ちをそのまま置ける場所。

(ほぼ毎日待機中|スケジュールはこちら)

 

※各項目を押すとリンク先に移動できます。

  • 「ほしよみ堂」youtubeチャンネル
  • 占い師募集

占いのことなら|ほしよみ堂 > ブログ > 心を味方につけ続けるための距離感(第三章⑤)