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唯真伊由

うまくいっているはずなのに、 満たされない理由

第1章|第7話

うまくいっているはずなのに、
満たされない理由

仕事は、順調でした。

任される役割も増え、
周囲からの信頼も感じていました。
結果も出ていて、
「大丈夫な人」
「安心して任せられる人」
そう見られていたと思います。

けれど、
ある時から、
小さな違和感が
胸の奥に残るようになりました。

不満があるわけではありません。
辞めたいほどの苦しさもない。

ただ、
一日が終わった夜に、
ふっと力が抜ける瞬間、
自分の中が
空っぽのように感じることがありました。

理由は分かりませんでした。

忙しさのせいだと
思い込もうとしました。
責任ある立場なのだから、
疲れるのは当然だと。

けれど、
数字を追い、
人を育て、
結果を出しているはずなのに、
どこかで
「これだけでいいのだろうか」
そんな問いが
静かに浮かんでは消えていきました。

私は、
必要とされる役割を
きちんと果たしていました。

だからこそ、
立ち止まる理由が
見つからなかったのです。

空気を読み、
期待に応え、
正解を選ぶ。

それは得意なことでした。
ずっとそうしてきたから。

でも、
感覚に蓋をする時間が
長くなるほど、
自分の本音が
どこにあるのか
分からなくなっていきました。

忙しい日々の中で、
「ちゃんとしている私」は
ますます強くなり、
その分、
静かな違和感は
奥へ奥へと
押し込められていきます。

それでも、
完全には消えませんでした。

ふとした会話。
何気ない言葉。
一人で過ごす夜。

そんな時にだけ、
胸の奥が
かすかに反応するのです。

このまま進んで、
私はどこへ向かうのだろう。

答えを出すほどの
勇気もなく、
問いを無視するほど
鈍くもなれない。

私は、
そのあいだで
揺れていました。

まだ、
何かが壊れたわけではありません。
ただ、
静かに
ずれ始めていただけ。

この小さな感覚が、
やがて
人生の方向を
大きく変えていくことになるとは。

この時の私は、
まだ知りませんでした。

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