今日は、2ヶ月お世話になっていた
吉祥寺のお家を引き払ってきました。

鍵を返す瞬間って、
思っていたよりも静かですね。

玄関に立ったとき、
あの日の私がそっと振り返ったような気がしました。

この場所に来た頃の私は、
一度立ち止まりたかったのだと思います。
生活のためでもなく、逃げるためでもなく、
自分の心の声を聞き直すために。

思い返せば、この2ヶ月の間に
いろいろな出来事がありました。

原宿でのデビュー。
新しい出会い。
感覚の扉がひらくような瞬間。

そして、
大切な人とゆっくり向き合う時間もありました。
言葉にするのが怖かった気持ちも、
正直に見つめる勇気も、
全部、ここから始まった気がします。

「進む」でもなくて。

ただ、
自分の心に誠実でいること。
その結果として、選びたい未来が
少しずつ輪郭を持ち始めたような気がしています。

吉祥寺のお家は、
私の“仮住まい”だったけれど、
この期間がなかったら気づけなかったことが
確かにありました。

置いてきた家具や荷物より、
持ち帰ったものの方が、ずっと大事。
そんな気持ちで玄関を閉めました。

今日はクリスマス。

プレゼントのように、
優しい未来が届く日があってもいい。

未来の扉って、
思いがけないタイミングで
静かにひらくことがあるのかもしれません。

帰り道の空気が、やわらかかったのは
気のせいじゃないと思いたいから。

あの日の私に、今日の私を見せてあげられたらいいな。

「大丈夫、ちゃんと進んでいるよ」そう言ってあげられる気がしています。

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