風の時代は、静かに幕を開けました。
目に見えるものより、目に見えないものが価値を持つ時代。
土地や所有物よりも、心の深さ、言葉の透明さ、魂の温度が問われる時代です。

2026年、海王星と土星が牡羊座へと移りゆくとき、時代の呼吸が変わります。
魂の再構築が始まります。
眠っていた情熱が、丙午の炎のように、深いところからせり上がってくるでしょう。
「生きる」とは何か、「わたし」とは何か。
古い殻の外側へと向かう問いが、私たちを新しい大地へ運ぶはずです。

所有より共有へ。
車は持たずに必要なときに呼べばいい。
職場はビルの中だけにあるわけではなく、今や海辺の町の小さなカフェにも、
山里の古民家にも、私たちの仕事場はある。
大企業という巨船に乗らなくても、小さな舟で海を渡る技術が育っていく。
ひとりのクリエイターが、ひとつのコミュニティが、
世界とつながり、価値を生み出す時代になっていくのです。

SNSやオンラインの海では、
魂の波長が合う人と、遠く離れた街や国からでも出会える。
言葉の端に潜む震えや、写真に写らない温度で、
「あなたもそこにいるのですね」と確かめ合うことができる。
情報と共鳴が、新しい絆の形となるのでしょう。

この風のなかで、生きやすくなる鍵は柔軟性です。
固定観念にしがみつけば、風に煽られて倒されてしまうかもしれない。
けれど、膝をゆるめ、風の向きに身を任せれば、
やがて運ばれるように前へ進める。
変化を恐れず、変化にゆだねること。
その軽やかさが、運を味方につけるのです。

そして覚悟。
大それたものでなくていい。
「この小さなこだわりだけは、手放さない」という静かな火種で十分です。
一日の終わりに楽しむゲームでも、
人生を支える一本の映画でも、
自分だけの儀式のような一杯の珈琲でもいい。
その些細な「好き」が、あなたという魂の形を守ってくれる。

良き食事をとりましょう。
良き隣人と微笑みを交わしましょう。
家族がいる人は、家族の呼吸に耳を澄ましましょう。
そうでない人は、心が家族と呼べる存在を、風の中に見つけましょう。

風は常に流れています。
その流れのなかで、あなたの声を聴いてください。
胸の奥で囁く直感は、未来から届いた手紙です。
封を切るのは、今のあなた。

所有より共有へ。
義務より表現へ。
恐れより自由へ。

風の時代とは、
世界があなたに問いかける「どう生きたいのか」という一つの詩です。
できるなら、その詩を、あなた自身の声で読み上げてください。
音となった言霊が、未来の扉をひらく鍵となるでしょう。

この風に、どうか、のっていけますように。
その風が、いつかあなたを、
本当に帰りたい場所へ連れていってくれますように。