あぐり
嫌いな上司の提案を受け入れられないときに ― 外に惑わされず、内に軸を立てよ 雷風恒が告げる仕事との向き合い方
具体的な目標設定が必要と言われたのですが、それは納得できるのですが、そう提案してくる上司に対する嫌悪が先立ってしまい、仕事の目標設定ができません。切り離して考えるべきとは思うのですが、イラついたりむかついたりしてしまいます。どうしたらいいでしょうか?というご相談。易を立てたところ雷風恒 二爻
具体的な目標設定が必要と言われたのですが、それは納得できるのですが、そう提案してくる上司に対する嫌悪が先立ってしまい、仕事の目標設定ができません。切り離して考えるべきとは思うのですが、イラついたりむかついたりしてしまいます。どうしたらいいでしょうか?というご相談。易を立てたところ雷風恒 二爻
「正しいことを言われている」と頭では理解できる。
けれど、その言葉を発した相手に対する嫌悪や反発が、心を閉ざしてしまう。
これは決して未熟さではなく、むしろ感受性が健全に働いている証でもあります。
人は、言葉の内容だけではなく、その背後にある“在り方”や“気配”を敏感に感じ取るものだからです。
ここで立てられた卦は、雷風恒(らいふうこう)二爻。
「恒」は、“続けること”“変わらぬ道を歩むこと”を意味します。
雷(震)と風(巽)が重なり、内側から湧き上がる衝動と、外側へと広がる流れが調和しながら、持続していく姿を表しています。
そして二爻。
この位置は、内側にあって、まだ外に振り回されすぎない“中庸”の場です。
古来、この爻は
「外の事情に乱されず、自分の正しさを静かに守る」
という意味を持ちます。
つまりこの卦が示しているのは、こういうことです。
あなたが今つまずいているのは、
「目標設定そのもの」ではありません。
“誰のために、それをやるのか”
ここが曖昧になっていることが、本質です。
上司の言葉に従う、という構図のままでは、
その行為はどうしても「支配されること」や「従わされること」と結びついてしまう。
だから、心が拒否するのです。
では、どうすればよいのか。
雷風恒二爻は、はっきりとこう告げています。
「外を変えようとするな。内の軸を定めよ。」
目標設定を、「上司のため」から切り離し、
「自分がどこへ向かうのか」という問いに置き換えることです。
たとえば、
・この仕事を通じて、自分は何を身につけたいのか
・どのレベルまで自分を引き上げたいのか
・今の環境を“踏み台”にするとしたら、何を得て去るのか
こうした問いに立ち返ったとき、
目標は、他人に課されるものではなく、
自分の道を形づくる“指針”へと変わります。
重要なのは、
「上司に納得する必要はない」ということです。
納得しようとするから、苦しくなる。
理解しようとするから、感情が絡まる。
そうではなく、
「この人はこういう存在だ」と認識を置き、
そこに感情のエネルギーを使わない。
そして、
目標は“自分のために設定する”
ここに徹することです。
恒とは、「長く続くもの」。
一時の感情で方向を失うのではなく、
長い時間軸の中で、自分の歩みを見つめること。
上司は、いずれ通り過ぎる存在かもしれません。
けれど、あなたの積み重ねは、確実に残っていきます。
もし今、どうしても感情が収まらないのであれば、
無理に立派な目標を立てる必要はありません。
ただ一つでいいのです。
「今日、自分が一歩でも前に進むためにやること」
それを、小さく定める。
それを、淡々と続ける。
雷風恒二爻は、その“静かな継続”こそが、
やがて大きな流れを生むことを教えています。
感情は、否定しなくていい。
ただ、それに舵を握らせないこと。
あなたの歩みは、あなた自身が決めてよいのです。






