あぐり
聞いても答えない、あとから訂正してくる同僚 ――ソード9が示す「相手に心を占領させない」ということ
「やはり、同僚の対応に不快感があります」
そんなご相談がありました。
仕事上、わからないことがあって尋ねても、
その場では何も答えてくれない。
ところが後になってから、
「そこ、違いますよ」
と訂正してくる。
しかも、それが一度や二度ではない。
「だったら、聞いたときに言ってくれればいいのに」
そう思うのは当然でしょう。
何度も続けば、
「わざとやっているのでは?」
「嫌がらせなのでは?」
そんな疑いさえ湧いてきます。
そこで、
「この同僚に対して、どう対応したらいいですか?」
とタロットを引いたところ、
出たカードは、
ソード9・正位置
でした。
ソード9は、
不安、思い悩み、考えすぎ、
そして頭の中で同じことを何度も反芻してしまう状態を表します。
このカードを見たとき、
私はまず、
「相手がどういうつもりなのか」
ということよりも、
相談者ご本人が、すでにかなり消耗している
ということのほうが気になりました。
聞いても答えてくれない。
後になって指摘される。
そのたびに、
「どうして?」
「なぜその場で言わないの?」
「私に何か思うところがあるの?」
と考えてしまう。
けれど、
相手が何も語らない以上、
その答えは出ません。
それでも人は、
答えの出ない問いほど、
頭の中で何度も考えてしまうものです。
そして気がつけば、
仕事が終わったあとも、
家に帰ってからも、
「あの態度は何だったんだろう」
と考えている。
ソード9は、
そんな状態をよく表しています。
だから今回のカードは、
「相手の心を読もうとするのを、そろそろやめてもいい」
と伝えているように感じます。
相手が意地悪なのか。
ライバル意識を持っているのか。
単に気が利かないのか。
それを突き止めることよりも、
もっと大切なことがあります。
それは、
自分が消耗しない仕事の仕方をつくること。
たとえば、
確認したことには記録を残す。
「先ほど確認しましたが回答がなかったため、
この理解で進めます」
と明確にしておく。
後から訂正されたら、
「今後は、その時点でお伝えいただけると助かります」
と淡々と返す。
相手の感情を読むのではなく、
事実だけを扱う。
これは冷たい態度ではありません。
むしろ、
相手と自分との間に、
必要な境界線を引くということです。
ソード9には、
夜中に一人で思い悩んでいる人物が描かれています。
私はこのカードを見ると、
「その人を、
自分の心の中にまで連れて帰らなくていい」
と思います。
職場で会うだけでも十分なのです。
仕事が終わった後まで、
その人の言葉や態度について考え続けなくてもいい。
相手の配慮が足りないことと、
その人のことを一日中考え続けることは、
まったく別の問題です。
もちろん、
「気にしすぎですよ」
という話ではありません。
嫌なものは嫌でいい。
不快な対応を、
無理に「気にしないようにしよう」と
飲み込む必要もありません。
ただ、
その人の態度によって、
自分の心まで支配される必要はない。
今回のソード9は、
そこを教えてくれているように思います。
相手を理解しようとすることより、
相手を変えようとすることより、
まず、
自分を消耗させない仕組みをつくる。
そして、
自分の心を、
相手の態度から少しずつ取り戻していく。
職場の人間関係では、
そんな選択も必要なのではないでしょうか。
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