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あぐり

「そのお世辞、いりません。媚びてくる後輩に出た意外なカード」

「今日のお洋服、素敵ですね」

「いつもセンスいいですよね」

そんなふうに、やたらと褒めてくる後輩がいるそうです。

最初のうちは、
「ありがとう」
と返していたものの、だんだん辟易してきた。

なぜなら、どう考えても仕事とは関係がないからです。

「そんなに私の機嫌を取らなくていい」
「仕事でちゃんとやってくれれば、それでいい」
「明らかに媚びているようにしか感じられないんです」

さて、こんな人にはどう接したらいいのでしょう。

タロットカードを引いてみました。

出たカードは、

ペンタクル4・逆位置。

このカード、なかなか面白い答えを返してきました。

「媚びるのをやめさせよう」としなくていい

ペンタクル4の正位置には、

「守る」
「手放さない」
「自分の領域を守る」

という意味があります。

両手で大切なものをギュッと抱え込んでいるようなカードです。

ところが今回は逆位置。

握っていた手を、少し緩める。

つまり、

「その人のこと、そこまで自分の問題にしなくてもいいんじゃない?」

とカードは言っているように見えます。

後輩が本当に媚びているのか。

実は、これは本人にしかわかりません。

純粋に服を褒めているのかもしれない。

先輩との距離を縮めたいのかもしれない。

嫌われることが怖くて、つい人を持ち上げてしまう人なのかもしれない。

もちろん、本当に「この人に気に入られておこう」と計算している可能性だってあります。

でも、それをこちらが解明する必要はありません。

「今日のお洋服、素敵ですね」

と言われたら、

「ありがとう」

以上。

そこで終わっていいのです。

なぜ「媚びられること」がこんなに嫌なのか

ただし、このカードにはもう一つ、大切な問いが隠れているように思います。

それは、

「私はなぜ、媚びる人を見るとこんなにも腹が立つのだろう?」

という問いです。

服を褒められた。

出来事だけを取り出せば、それほど大事件ではありません。

それなのに妙にイライラする。

「そういうの、やめてくれない?」

と言いたくなる。

そこには、自分自身が大切にしている価値観が隠れていることがあります。

たとえば、

「仕事は実力で評価されるべき」

「人とは率直に付き合いたい」

「上の人間に取り入って得をするようなことはしたくない」

そんな価値観です。

だからこそ、媚びているように見える人が許せない。

これは悪いことではありません。

むしろ、自分自身が仕事や人間関係に誠実であろうとしてきた証なのかもしれません。

けれども、ここで一つだけ気をつけたいことがあります。

自分が誠実に生きることと、他人にも同じ生き方を要求することは別です。

「私は私、あなたはあなた」でいい

ペンタクル4逆位置が伝えているのは、

「もっと我慢しなさい」

でも、

「後輩を好きになりなさい」

でもありません。

相手を自分の価値観の中に入れて、矯正しようとしなくていい。

ということではないでしょうか。

媚びるのがその人の処世術なら、それはその人の人生です。

自分はそういう生き方を選ばない。

それだけでいい。

仕事上の問題があれば、仕事の問題として伝える。

ミスがあればミスを指摘する。

期限を守らなければ、期限について話す。

でも、

「あなたのそういう媚びるところが嫌い」

というところまで踏み込む必要はありません。

なぜなら、それはもう仕事の指導ではなく、その人の生き方への評価になってしまうからです。

嫌いな人ほど、自分の価値観を教えてくれる

不思議なことに、

「この人、嫌だなあ」

と思う相手ほど、自分自身を映してくれることがあります。

今回なら、

「私は媚びることが嫌いなんだ」

で終わらせず、

「では、なぜ私は媚びることが嫌いなのだろう?」

と、もう一歩だけ自分の内側を見てみる。

すると、

「私は実力で認められたかったんだ」

「私は人と正直に付き合いたかったんだ」

「私はずっと、誠実に仕事をしてきたことを大切にしているんだ」

そんな自分自身の輪郭が見えてくることがあります。

嫌悪感というのは、ときどき、

「あなたが大切にしているものは、ここですよ」

と教えてくれる感情なのかもしれません。

ペンタクル4逆位置が今回伝えているのは、

相手を変えるために力を使うより、握りしめている手を少し緩めてみること。

「私は私。あなたはあなた」

後輩が何を考えているのかは、後輩に返す。

そして自分は、自分が大切にしたい仕事の仕方、人との接し方を選ぶ。

それでいいのです。

人間関係で苦しくなるとき、私たちはつい、

「相手をどうしたらいいでしょうか?」

と考えます。

けれど占いで見えてくるのは、ときに相手の攻略法ではありません。

その人を通して、自分が何を握りしめているのか。

そこが見えてくると、不思議なくらい人間関係が軽くなることがあります。

職場の人間関係に疲れている方。

「あの人さえ変わってくれれば」と思っている方。

一度、あなた自身の命盤やカードから、今の人間関係が何を映しているのかを一緒に読み解いてみませんか。

相手を変えなくても、自分の立つ場所が変われば、人間関係の景色は変わっていきます。

 

 

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