龍空
それはご縁?それとも執着?――人間関係に現れる心の違い(連載③)
③縁がある人とは、なぜ無理に分かり合おうとしなくていいのか
人間関係で疲れてしまうとき、
多くの人が
「分かり合えない自分が悪いのでは」
と感じます。
もっと説明しなきゃ。
ちゃんと伝えなきゃ。
理解してもらえるまで努力しなきゃ。
けれど心理の観点から見ると、
無理に分かり合おうとする関係ほど、
実は縁が薄いことが多いのです。
縁がある人との関係には、
「分かってもらおう」
と力む場面がほとんどありません。
言葉が足りなくても、
完璧に説明できなくても、
なぜか大きな誤解に発展しない。
これは、価値観や感情の“土台”が似ているためです。
心理学では、人は
自分と大きくズレた価値観を持つ相手に対して、
強い説明欲求を抱くと言われています。
理解されない不安が刺激されるからです。
執着のある関係では、
「分かってもらえない苦しさ」と
「それでも離れられない思い」が同時に存在します。
そのため、
何度も説明し、説得し、我慢を重ねてしまうのです。
一方、縁がある人との関係では、
説明しない=諦め、ではありません。
説明しなくても大丈夫、という信頼が根底にあります。
沈黙が気まずくない。
意見が違っても、人格まで否定されたように感じない。
距離が空いても、不安でいっぱいにならない。
こうした安心感は、
相手の優しさだけで生まれるものではなく、
あなた自身が
「そのままでいていい」
と感じられるかどうかに深く関係しています。
無理に分かり合おうとしなくていい関係は、
あなたのエネルギーを消耗させません。
むしろ、自然と回復させてくれます。
もし今、
「どうしてこんなに説明しているのだろう」
「なぜ分かってもらえないことがこんなにつらいのだろう」
そう感じる相手がいるなら。
それは、縁の有無を見直すサインかもしれません。
本当のご縁は、
理解させ合うものではなく、
理解し合おうとしなくても成り立つものなのです。
次は
④「執着の人間関係が映し出す、あなたの内側」
をお届けします。
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ほしよみ堂大阪アメ村店
龍空(りゅうあ)
2025年12月の出演日
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2026年1月の出演日
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