龍空
期待に応えすぎて、私がわからなくなったとき①
①人の期待に応えてしまう私の正体
―「本当は違う」と思いながらYESと言ってしまう理由―
「それ、私じゃないんだけどな…」
そう感じた一瞬を、
笑顔で飲み込んだことはありませんか。
人からの期待を向けられたとき、
心の中では小さな違和感が出ているのに、
口から出るのは「いいですよ」「やってみます」。
そして後から、
どっと疲れたり、後悔したりする。
心理学ではこの状態を
**「外的評価に適応しすぎた自己」**とも表します。
つまり、
「私はどう感じているか」よりも
「相手は私をどう見ているか」を
優先するクセが強くなっている状態です。
これは、自己肯定感が低いから起きる、
という単純な話ではありません。
むしろ多いのは、
・空気を読む力が高い
・相手の感情変化に敏感
・衝突や拒絶を避けたい
という対人感受性が高い人。
子どもの頃、
「期待に応えたときだけ安心できた」
「いい子でいると関係が保たれた」
そんな経験があると、心は学びます。
“期待に応える=人間関係が安全になる”
この学習は無意識に刷り込まれるため、
大人になってからも自動反応として働きます。
だから期待を向けられた瞬間、
考えるより先に体が反応する。
・断ると嫌われるかもしれない
・期待を裏切ると価値が下がる気がする
これは思考ではなく、
過去の感情記憶による防衛反応です。
問題は、その防衛反応が続くことで
「本音を感じる回路」が鈍ってしまうこと。
本当は違和感があるのに、
それを感じる前に“役割”を引き受けてしまう。
すると次第に、
「私は何が好きで、何が嫌なのか」
自分でもわからなくなっていきます。
ここで大切なのは、
期待に応えてしまう自分を否定しないこと。
それはこれまで、
人との関係を守るために身につけた
あなたなりの生存戦略だったから。
このシリーズでは、
そのクセを「直す」のではなく、
・なぜそう反応するのかを理解し
・自分の本音を取り戻す感覚を育てていく
そんな視点でお話ししていきます。
まず今日は、
「私、守ろうとしてたんだな」
そう気づいてあげてください。
理解は、変化のいちばん最初の一歩です。
次回は、
②「後悔が生まれる心理のメカニズム」を
お届けします。
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龍空(りゅうあ)
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