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愛藍姫 トリコ

認知症専門病棟で学んだこと ― 症状ではなく、人を見るということ ―

*トリ物語*④

認知症専門病棟で学んだこと
― 症状ではなく、人を見るということ ―

 

看護師になり新卒で配属されたのは
認知症専門病棟でした

 

希望ではありましたが
正直に言うと
驚きと戸惑いの連続でした

そこで出逢った方々は
子どもの頃に見ていた祖父とは
比べものにならないほど症状の激しい方ばかりだったからです

 

大声を出す人
徘徊を繰り返す人
突然怒り出す人
拒絶する人

「どうしてこんなことになるのだろう」

「どうやって接したら良いんだろう」

悩みながら経験をつむ中で

 

現場のスタッフと日々感じたことは

その人らしさは
決して消えていないということでした

症状の奥には
必ずどこかに「その人」がいる

怒りの裏には
不安があり
恐怖があり
助けてほしい気持ちがある

大声の奥には
伝えたい思いがある

そうやって
一人ひとりの背景を
丁寧に見ていくことで
ほんの一瞬
その人らしい表情が
ふっと戻ることがありました

それは様々な場面で何度も感じました

うまくいくことばかりではありませんし
関わり方を変えても
何も変わらない日もある

それでも
ほんの少し視点を変えるだけで
反応が変わる瞬間もあリました

その経験で

「生命の限界はない」

「症状ではなく、人を見る」

ということを学ばせていただきました

 

お一人お一人が

認知症の患者さんという以前に

何十年も人生を生きてきた
お一人の尊い人なのです

 

症状や行動だけをみてしまうと

「また始まった」
「どう対応すればいいのだろう」
そんな気持ちになることも
正直ありました

 

しかし
「この人は、今、何を感じているのだろう?」
そう問い直すと
景色が少し変わりました

名前を呼ぶ
目線を合わせる
声のトーンを落とす

ほんの小さな関わりで
表情がゆるむ瞬間がある

そのとき私は確信しました

人は、症状にならない
症状の中に、人がいる

ふと、祖父のことを思い出すことがあります
何度も同じことを聞く、おじいちゃん

あの頃の私は
言葉にはできなかったけれど
ちゃんと「人」を見ていたのだと思います

認知症という言葉より先に
「おじいちゃん」が
そこにいたから

祖父の姿と
病棟で出会った方々

点だった記憶が
少しずつ線になっていくのを
私は感じていました

「そばにいるだけでも意味がある」

子どもの頃に
ぼんやりと感じていたその感覚が

現場で、確かな言葉になっていきました

認知症専門病棟で学んだ大切なことは
・その人らしさを探すこと

・可能性は、必ずあると信じること

それは、私自身の軸になりました

そして自分の闘病にも

現在の父の介護へも

学びは繋がってきております

 

最後まで読んでくださった方へ

ありがとうございます

 

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