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白樺マーシャ

幸せは、何味?

 

 

子どもが、

漢字テストの間違い直しをしていました。

 

小学校中学年は、

一年間で覚える漢字が、

高学年よりも多いそうです。

 

覚える方も、

なかなか大変です。

 

そんな中、

娘が笑いながら言いました。

 

「幸せって書くのに、

辛いって書いちゃったよ〜」

 

幸せと、辛い。

 

たしかに、

少し似ています。

 

一本足りないだけで、

ずいぶん意味が変わるものです。

 

私は、

娘のプリントを見ながら言いました。

 

「幸せって、辛くはないよね」

「何味なんだろうね~」

「幸せは、甘いかな」

 

娘も少し考えていました。

 

そこで今度は、

こんなことを聞いてみました。

 

「じゃあ、

辛いってどんな感情のときかな?」

 

すると娘は、

すぐに答えました。

 

「怒ってるときじゃない?」

「ピリピリするから」

 

なるほど。

 

たしかに、

怒っている人は、

なんだかピリピリしています。

 

唐辛子を食べたときのように、

口の中だけではなく、

その場の空気まで辛くなる感じ。

 

では、

悲しいときはどうだろう。

 

そう聞いてみると、

娘は言いました。

 

「しょっぱい」

「だって、涙はしょっぱいから」

 

それを聞いて、

うまいことを言うなあと、

ちょっと感心しました。

 

幸せは甘くて、

怒りは辛くて、

悲しみはしょっぱい。

 

では、

うれしいは?

寂しいは?

 

考え始めると、

いろいろ出てきます。

 

漢字の間違い直しをしていただけなのに、

気づけば、

感情の味について話していました。

 

こんな会話が、

できるようになったんだなあ。

 

ふと、

そんなことを思いました。

 

子どもの成長は、

毎日きれいに積み上がっていくものではありません。 

 

昨日できたことが、

今日はできなかったり。

 

少し大人っぽくなったと思ったら、

まだまだ幼かったり。

 

何度言っても、

同じことを忘れていたり。

 

こちらもつい、

 

「早くして」

「ちゃんとして」

「また忘れてるよ」

 

なんて、

口を出したくなります。

 

というか、

かなり出しています。

 

けれど、

見えないところでは、

少しずつ育っているんですよね。

 

そして、ある日突然、

思いがけない形で見えてくる。

 

前なら出てこなかった言葉が、

ふいに返ってきたり。

 

そんな考え方をするんだと、

驚かされたり。

 

毎日見ているからこそ、

変化に気づかないこともあります。

 

できていないところは、

よく見えるのに。

 

できるようになったことは、

案外、見落としやすい。

 

普段の私は、

つい先回りして、

あれこれ言ってしまいます。

 

でも、

またガミガミ言いそうになったら、

少しだけ思い出したいです。

 

娘と、

幸せの味を考えた日のことを。 

 

親が気づかないうちにも、

子どもはちゃんと、

自分の言葉を増やしている。

 

想像する力も、

少しずつ育っている。

 

漢字の間違い直しから、

こんな話が広がるとは。

 

間違えた漢字を直す時間も、

悪くないものですね。

 

 

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原宿ほしよみ堂所属占い師

美月マーシャ

役割を脱いで、本音を着る。

自分らしい幸せを、整える。 

 

ロシアで出会った女性たち、

日本茶や季節のこと、

暮らしの中でふと感じた気づきを綴っています。

 

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