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迦具華リオサ

漢字とカタカナの洪水になっていませんか?|20分鑑定で考えたい“伝わる占い”

「あなたはこういう性格です」
「この線があるので、こうなります」
「命式を見ると、この時期に運気が動きます」

占い師が一生懸命説明している。
知識も豊富で、占術もしっかり学んでいる。

それなのに、鑑定が終わったあと、お客様の表情がどこか晴れない。

そんなことはないでしょうか。

もしかすると、その鑑定は「対話」ではなく、「説明会」になっているのかもしれません。

占い師が話しすぎると、相談者がいなくなる

四柱推命、紫微斗数、西洋占星術、手相など、体系的に学ぶ占術ほど、伝えられる情報は増えていきます。

命式には何が出ているのか。
どの星が強いのか。
手のひらにはどんな線があるのか。
今年はどんな運気なのか。
いつ頃、流れが変わるのか。

勉強すればするほど、

「これも伝えたい」
「あれも伝えたい」

という気持ちは強くなります。

それ自体は悪いことではありません。

むしろ、しっかり勉強しているからこそ起こることです。

ただ、占い師が10分、15分と話し続けている間、相談者は何をしているでしょうか。

ほとんどの場合、ただ聞いています。

そこで一度考えてみたいのです。

それは本当に鑑定でしょうか。

それとも、占い師による占術講座になっていないでしょうか。

20分鑑定に、40分分を詰め込んでいないか

短時間鑑定では、特にこの問題が起こりやすいと思います。

20分鑑定なのに、

「せっかく来ていただいたのだから、できるだけ多く伝えたい」

という気持ちから、40分鑑定くらいの内容を20分に詰め込んでしまう。

性格
現在の状況
相手の気持ち
今後の流れ
注意点
時期
仕事
恋愛
人間関係

全部を伝えようとすると、どうしても早口になります。

占い師側は、

「たくさん伝えられた」
「情報量の多い鑑定ができた」

と感じるかもしれません。

でも、お客様側はどうでしょうか。

今は動画や音声を1.5倍速、2倍速で見ることに慣れている人も多い時代です。

それでも、自分の恋愛や仕事、将来についての話を、早口で20分間ずっと聞き続けるのはしんどいものです。

動画なら巻き戻せます。

「今のところ、もう一回聞こう」と戻れます。

でも、対面鑑定は簡単には巻き戻せません。

しかも扱っているのは、自分自身の悩みです。

言葉を聞きながら、
意味を理解し、
自分の状況と照らし合わせ、
感情まで処理しなければならない。

倍速再生に慣れている人でも、しんどいものはしんどいのです。

情報量が多いことと、満足度が高いことは違う

10個のことを一気に伝えて、2個しか残らない。

それなら、大切な3つを丁寧に伝えて、3つとも持ち帰ってもらう方が意味があります。

短時間の鑑定だからこそ、

「今日は何を一番知りたいですか?」

と確認することが大切です。

質問が一つなら、その一つに集中する。

相手の気持ちと今後の流れまで知りたいなら、その二つを中心に見る。

仕事と恋愛の両方を詳しく見たいなら、最初から30分、40分と時間を取る。

20分鑑定を無理やり40分鑑定に変える必要はありません。

時間には、それぞれ役割があります。

手相占いも、一方通行になりやすい

手相鑑定でも同じことが起こります。

「ここが生命線です」
「ここに運命線があります」
「感情線がこうなっています」
「知能線がこう伸びています」

と説明しているうちに、相談者の悩みそのものから離れてしまうことがあります。

もちろん、線の意味を説明することは大切です。

でも、お客様は手相の授業を受けに来たわけではありません。

「今の仕事を続けていいのか」
「この恋愛はどうなるのか」
「転職するならいつなのか」

それを知りたくて来ています。

だから、

「この線があります」

で終わらせるのではなく、

「最近、仕事で無理をしていませんか?」

と聞いてみる。

すると、

「実は職場で……」

と話が始まります。

そこで初めて、占いが会話になります。

高等占術ほど「翻訳」が必要になる

高等占術になるほど、専門用語は増えていきます。

四柱推命なら、

比肩、劫財、食神、傷官、偏財、正財、偏官、正官、偏印、印綬。

さらに、
十二運、蔵干、通変星、空亡、大運、干合、支合、冲、刑、害。

漢字のオンパレードです。

西洋占星術でも同じです。

太陽、月、水星、金星、火星。
ASC、MC。
ハウス、アスペクト。
コンジャンクション、オポジション、スクエア、トライン、セクスタイル。
トランジット、プログレス、ネイタルチャート。

今度はカタカナと記号のオンパレードです。

占い師には意味が分かっていても、初めて聞く相談者にとっては、ほとんど外国語のように聞こえることがあります。

たとえば、

「傷官が強くて、偏印もあって、今は大運が切り替わり、さらに冲が入っています」

と言われても、

「で、私はどうしたらいいの?」

となります。

西洋占星術でも、

「トランジットの土星がネイタルの金星にスクエアで、ASCにも影響しています」

と言われても、

「それって、良いの?悪いの?」

で終わってしまうかもしれません。

相談者は、四柱推命や西洋占星術の試験を受けに来たわけではありません。

漢字やカタカナをたくさん聞きたいわけでもありません。

知りたいのは、

「今の仕事を続けて大丈夫なのか」
「この恋愛は進むのか」
「いつ動けばいいのか」
「自分は何に気をつければいいのか」

という、自分の人生についてです。

だからこそ、高等占術ほど「翻訳」が必要になります。

「傷官が強いですね」

ではなく、

「細かいことによく気づくぶん、納得できないことを我慢し続けるのが苦手ではありませんか?」

と伝える。

「冲が入っています」

ではなく、

「環境や人間関係が動きやすい時期なので、今までの形にこだわりすぎない方がよさそうです」

と伝える。

西洋占星術でも、

「土星が金星にスクエアです」

ではなく、

「恋愛や人間関係で、少し現実的な判断を求められやすい時期です。曖昧な関係は見直したくなるかもしれません」

と伝える。

「天王星がASCに影響しています」

ではなく、

「これまでの自分らしさや生活スタイルを変えたくなる時期かもしれません」

と伝える。

難しいことを、難しいまま話すのは簡単です。

でも、

難しいことを、相手に分かる言葉に変える。

そこに占い師としての技量が出るのではないでしょうか。

相談者が聞きたいのは、漢字とカタカナの洪水ではありません。

自分の人生に置き換えたとき、それが何を意味するのか。

そこまで伝えて、初めて占術が相談者の役に立つのだと思います。

質問することは、占えていないことではない

「占い師なのに質問するんですか?」

そう思われることもあります。

でも、私は質問は必要だと思っています。

相談者の人生を全部当てることが目的ではありません。

何に悩んでいるのか。
何を一番知りたいのか。
どこまで見てほしいのか。

そこを確認することも鑑定の一部です。

「それはどう感じていますか?」
「一番心配なのはどこですか?」
「本当はどうしたいですか?」

そう聞くことで、相談者自身が自分の気持ちに気づくこともあります。

良い鑑定は、占い師だけが話していない

鑑定が終わったあとに大切なのは、

「よく当たった」

だけではないと思っています。

「話せてよかった」
「頭の中が整理できた」
「次に何をしたらいいか分かった」

そう感じてもらえることも、とても大切です。

高度な占術を使っていても、
手相を細かく見ていても、

最後に向き合っているのは、星でも線でも命式でもありません。

人です。

だから私は、鑑定が終わったあとに、

「今日はどれだけ話しただろう」

ではなく、

「今日はどれだけ相談者の話を聞けただろう」

と振り返りたいと思っています。

そして、もう一つ。

「伝えたいことを詰め込むより、相手が受け取れる速度で話せていただろうか」

20分なら20分に合った鑑定をする。

専門用語は、日常の言葉に翻訳する。

そして、占い師が話す時間だけではなく、相談者が話す時間もつくる。

そこに、本当の意味での「対話する鑑定」があるのではないでしょうか。

占いのことならほしよみ堂大阪梅田店 大阪駅前第3ビル地下2階

 

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