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あぐり

なぜか張り合ってくる同僚に、どう接すればいい? ――タロット「月」逆位置が教えること

「私は、人として敬意を持って接しているつもりなんです。

でも相手は、なぜか何かにつけて張り合ってくるんです」

そんなご相談がありました。

仕事の成果。

知識や経験。

上司からの評価。

ちょっとした会話の中でも、

「私のほうが知っている」

「私のほうができる」

という空気を感じることがあるそうです。

こちらとしては、競争したいわけではない。

相手のことも一人の人間として尊重している。

だからこそ、

「どうしてそんなにライバル視されるんだろう」

と、戸惑ってしまうのです。

そこで、

「この相手に、どう接していけばいいでしょうか?」

とタロットを引いたところ、

出たカードは

「月」逆位置。

でした。

月のカードは、

不安、疑い、誤解、

そして、

相手の本心がよく見えない状態

を表します。

正位置では、

霧の中を歩いているように、

「あの人は本当はどう思っているんだろう」

「何か嫌われることをしただろうか」

「どうしてこんな態度を取るのだろう」

と、相手の心理を読み続けてしまうことがあります。

けれど今回は逆位置。

これは、

その霧が、少しずつ晴れていく

とも読むことができます。

つまり、

もう相手の心の中を、

そこまで一生懸命理解しようとしなくてもいい。

ということなのだと思います。

私たちは、

自分が相手を尊重していれば、

相手もこちらを尊重してくれるだろう、

と思いがちです。

けれど、人はそれぞれ、

違う世界を見ています。

こちらが敬意を示していても、

相手がそれを

「仲間としての敬意」

と受け取るとは限りません。

ときには、

比較の材料として受け取ったり、

勝ち負けの物差しに乗せてしまったりする人もいます。

それは、

こちらの態度が悪いからとは限りません。

相手には相手の中に、

競わずにはいられない理由があるのでしょう。

けれど、

その理由までこちらが背負う必要はありません。

「月」逆位置のカードを見ていて、

私がいちばん強く感じたのは、

相手の競争心を、こちらまで引き受けないこと。

でした。

張り合われたからといって、

こちらまで張り合わなくていい。

評価されたからといって、

評価し返さなくていい。

何かを誇示されたとしても、

こちらが自分の価値を証明する必要はありません。

礼儀は保つ。

敬意も失わない。

でも、

競争には参加しない。

それくらいの距離感でよいのです。

何か張り合うような発言をされたとしても、

「そうなんですね」

「私はこう考えています」

くらいで終わらせる。

相手の言葉の裏を読みすぎない。

勝ち負けのリングにも上がらない。

それは、

逃げることではありません。

むしろ、

自分の世界に戻ること

なのだと思います。

相手が勝手に始めた競争に、

こちらまで参加してしまうと、

いつの間にか、

「あの人より評価されたい」

「あの人には負けたくない」

と、自分まで同じゲームの中に入ってしまいます。

そして気がつけば、

本当はどう働きたいのか、

何を大切にしたいのか、

自分の軸が見えなくなってしまう。

月のカードの世界は、

そんな「見えない心理戦」に入り込みやすい世界でもあります。

だから逆位置で出た今回のカードは、

そこから抜け出すタイミングを教えてくれているのでしょう。

相手が何を考えているのか。

なぜそこまで競争するのか。

それを完全に理解しなくても、

人間関係は成り立ちます。

そして、

すべての人と分かり合う必要もありません。

必要なのは、

相手の機嫌を取ることでも、

勝つことでもなく、

自分が自分らしくいられる距離を知ること。

相手には相手の世界がある。

こちらにはこちらの世界がある。

その境界線を静かに引くことも、

人を尊重することのひとつなのだと思います。

今回の「月」逆位置は、

こんなふうに語っているように感じます。

相手の競争心まで、あなたが面倒を見る必要はありません。

霧が晴れれば、

進む道は案外シンプルです。

礼儀を尽くす。

自分の仕事をする。

そして、

他人が始めた競争には参加しない。

それだけでいいのです。

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