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となりの芝生が青く見える夜に|場所を変える前に考えたいこと

「あちらのほうが、なんだか良さそう」

そんなふうに思うことは、誰にでもあります。

人が集まっている。
楽しそうに見える。
活気がある。
自分もそこにいれば、何かが変わるかもしれない。

となりの芝生は、やっぱり青く見えるものです。

でも、その青さには、外からは見えない時間があります。

青い芝生には、誰かの水やりがある

きれいに整った庭を見ると、
最初からそうだったように感じてしまいます。

けれど実際は、
毎日水をやり、
雑草を抜き、
土の状態を見て、
少しずつ育ててきた結果かもしれません。

目に見えるのは、今の景色だけ。

そこに至るまでの手間や時間までは、
なかなか見えません。

だから、別の場所が魅力的に見えたときほど、

「なぜ、そこは青く見えるのだろう」

と考えてみることも大切だと思います。

場所を変えることが答えとは限らない

もちろん、環境を変えることで、
新しい可能性が広がることはあります。

ただ一方で、
今いる場所に、まだできることが残っている場合もあります。

少し水のやり方を変える。

土を耕し直す。

日当たりを工夫する。

そうするだけで、
これまで育たなかったものが、
少しずつ伸び始めることもあります。

「別の場所へ行くこと」よりも、

「今いる場所で何ができるか」

を考える時期があってもいいのではないでしょうか。

庭は、たくさん植えればいいわけではない

庭づくりには、
その広さに合ったバランスがあります。

空いているように見える場所にも、
実は必要な余白があります。

植物同士が近すぎれば、
光が届きにくくなります。

根も広がりにくくなります。

風通しも悪くなります。

一見、にぎやかに見えても、
それが必ずしも良い状態とは限りません。

何かを増やすことよりも、
今あるものが健やかに育つこと。

そんな考え方もあると思います。

余白も、庭の一部

何も植えられていない場所を見ると、

「まだ何か置ける」

と思うかもしれません。

でも、その余白があるからこそ、
光が入る。

風が通る。

一つひとつが美しく見える。

日本庭園でも、
すべてを埋め尽くすことはしません。

何もない空間があるからこそ、
全体の美しさが生まれることがあります。

人が集まる場所にも、
同じことが言えるのかもしれません。

広げる時期と、育てる時期

物事には、
広げる時期と、深める時期があります。

新しいものを取り入れる時期もあれば、

今あるものを育てる時期もあります。

いつも拡大することが正解ではありません。

むしろ、

「今は広げない」

という判断が、
次の成長につながることもあります。

急いで枝を増やすより、
まず根をしっかり張る。

そのほうが、
あとから大きな木になることもあります。

自分の足元にある芝生を見る

となりの芝生が青く見えたとき。

そこへ行くことだけを考える前に、

自分の足元にも目を向けてみる。

まだ手をかけられる場所があるかもしれません。

これから伸びる芽があるかもしれません。

そして、青く見える場所にも、
その場所なりの事情やバランスがあります。

どこへ行くかを考えることも大切です。

でも、

「今いる場所をどう育てるか」

を考えることも、
同じくらい大切なのだと思います。

庭は、広ければいいわけではありません。

植物は、多ければいいわけでもありません。

それぞれが、
きちんと光を浴び、
根を張り、
その場所で育っていけること。

今は、そんな景色を大切にしたいと思っています。

 

 

 

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