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あぐり

「出会う運命」と「結ばれる運命」は同じじゃない――忙しい彼に惹かれたとき

「彼のことが好きなんです。でも、なかなか会えなくて」

そんなご相談がありました。

彼はとても仕事熱心な方。

仕事が忙しく、デートができる日も限られています。

周囲からは、

「そんなに会えない人を待っていないで、ほかの人を探したら?」

と言われることもあるそうです。

実際、お見合いのお話も来ています。

条件だけを考えれば、そちらへ進んだほうがいいのかもしれない。

もっと時間を作ってくれる人。

もっとわかりやすく愛情を示してくれる人。

そういう人を選んだほうが、きっと楽なのかもしれない。

でも、どうしても彼に惹かれてしまう。

「私はどうしたらいいのでしょうか」

というご相談でした。

会えない時間ほど、気持ちは大きくなる

恋愛には少し不思議なところがあります。

いつでも会える相手より、

なかなか会えない相手のほうが、
気持ちが大きくなってしまうことがあります。

会えない。

連絡も頻繁ではない。

次にいつ会えるのかもわからない。

そうなると、

「忙しいだけなんだろうな」

「本当は私のことをどう思っているのかな」

「もう少し待てば、変わるのかな」

と、相手がいない時間の中で、
いろいろなことを考え始めます。

そして気がつけば、

実際に起きていることよりも、心の中で考えている時間のほうが長くなっている。

恋愛では、よくあることです。

命盤を見ると、確かに惹かれる相手だった

紫微斗数でお二人の関係を拝見しました。

彼は、仕事ができる方。

責任感が強く、
自分の仕事に対して高い意識を持っています。

リーダーシップもあり、
周囲から頼られることも多い。

仕事を中途半端にできない人なのでしょう。

そしてご相談者の命盤を見ると、

確かに、こういうタイプの男性に惹かれやすい。

さらに、お二人の出会いにも意味があるように見えました。

「どうしてこんなに彼に惹かれるんだろう」

その感覚そのものは、
決して思い込みだけではなさそうです。

出会うべくして出会った。

そう読める関係でした。

そこで私は、

「では、この彼との距離を縮めるためには、
どうしたらいいのでしょう」

とタロットに尋ねてみました。

出たカードは、

大アルカナ『月』の正位置。

少し意外なカードでした。

「もっと近づいて」ではなかった

彼との距離を縮めたい。

そう聞いたのですから、

積極的に行動するカードや、
関係を前に進めるカードが出てもよさそうです。

ところが出たのは「月」。

月は、

曖昧さ。

不安。

期待。

思い込み。

そして、

まだ見えていないもの

を表します。

月明かりの夜は、
すべてがはっきりとは見えません。

遠くにある木の影が人影に見えたり、

何でもない音が、
何かの気配のように聞こえたりする。

つまり「月」は、

見えない部分を、自分の想像で補いやすいとき

でもあります。

ここで少し、
恋の景色が変わってきます。

ご相談者は、

「どうしたら彼に近づけるか」

を考えていました。

けれどカードが問いかけているのは、

そこではないのかもしれません。

「彼は、本当にこちらへ近づいてきていますか?」

ということです。

惹かれることと、関係が育つことは違う

好きになること。

心が動くこと。

強く惹かれること。

それは理屈ではありません。

だから、

「そんなに会えないなら、ほかの人にすればいい」

と言われても、
簡単に気持ちを切り替えられるものではありません。

そこは、無理に否定しなくていいと思います。

惹かれているなら、

「私はこの人が好きなんだな」

と、まず認めていい。

ただし。

ここで大切なのは、

惹かれることと、関係が育つことは別だということ。

出会う運命だったからといって、

そのまま何もしなくても
恋愛が育つとは限りません。

さらに言えば、

出会う運命と、結婚する運命も同じではありません。

人は人生の中で、

強く惹かれる相手と出会うことがあります。

その人を通して、

自分が何を求めているのか。

どんな愛し方をしているのか。

どんなときに不安になるのか。

そんなことを知る場合もあります。

出会いには意味がある。

けれど、

その出会いをどう育てるかは、
やはり二人の現実の選択です。

見るべきなのは「言葉」より「行動」

私はご相談者に、

無理に彼との距離を縮めようとしなくてもいいのではないか、

とお伝えしました。

彼の予定に合わせ続ける。

彼が忙しいからと、
自分の希望をずっと後回しにする。

「仕事が忙しい人だから仕方がない」

と何もかも理解しようとする。

それを続けてしまうと、

いつの間にか、

彼との恋愛ではなく、彼の生活に自分が合わせる恋愛

になってしまうからです。

仕事が忙しい人でも、

大切にしたい相手には、
その人なりの行動があります。

長いデートはできなくても、

次に会う日を決める。

短い時間でも会おうとする。

連絡を返す。

関係を続けようとする。

つまり、

見るべきなのは、

「忙しいから会えない」

という言葉だけではなく、

その中で、彼がどんな行動をしているのか。

月のカードは、

「彼を疑いなさい」

と言っているわけではありません。

むしろ、

自分の願望で、見えない部分を埋めないでください

と伝えているのです。

彼を追うより、自分の人生に戻る

恋をすると、
人は相手のことばかり考えてしまいます。

返信は来るだろうか。

次はいつ会えるだろう。

彼はどう思っているだろう。

気がつけば、

自分の一日の中に、
相手が占める割合がどんどん大きくなる。

でも、恋愛は本来、

自分の人生を小さくしてまで続けるものではありません。

彼に惹かれている自分を否定しない。

けれど、

彼の予定だけを中心にして生きない。

仕事をする。

友人と会う。

自分の好きな場所へ行く。

自分の時間を過ごす。

そうやって、

自分の人生の中心に、自分を戻しておく。

その状態で彼を見ると、

今までとは少し違う景色が見えてきます。

「彼が好きだから待つ」

ではなく、

「私は彼が好き。彼を愛することで自分も成長させよう」

と考えられるようになるからです。

お見合いをするかどうかも、彼を基準にしなくていい

では、

勧められているお見合いは、
どうしたらいいのでしょう。

これも、

「彼を諦めるために、お見合いをする」

必要はないと思います。

反対に、

「彼がいるから、ほかの出会いは全部断る」

と決める必要もありません。

大切なのは、

どちらを選んだら彼とうまくいくか、

ではなく、

自分はどんな関係の中で生きたいのか

を見ることです。

好きな人がいる。

でも、

自分の人生の可能性も閉じない。

そのくらいの余白があってもいい。

恋愛は、

一人の人にすべてを賭けたときだけ
本物になるわけではありません。

月明かりの中では、急いで答えを出さない

月のカードは、

とても静かなカードです。

昼間の太陽のように、

「答えはこれです」

とは照らしてくれません。

だからこそ、

焦って結論を出す必要もありません。

追わない。

決めつけない。

想像で補わない。

でも、

自分の気持ちは否定しない。

そして、

相手の行動を静かに見る。

霧の中で、
無理に走る必要はありません。

霧が晴れてくれば、

向こうから歩いてきている人なのか、

自分だけが追いかけていたのか、

少しずつ見えてきます。

「運命の人か」より、「この関係で私は私でいられるか」

恋愛のご相談では、

「この人は運命の人でしょうか」

と聞かれることがあります。

もちろん命盤から、

出会いやすい相手。

惹かれやすい相手。

人生に影響を与える相手。

そういうご縁を見ることはできます。

でも私は、

「運命の人かどうか」だけでなく、

もう一つ大切なことがあると思っています。

それは、

その人といるとき、自分が自分でいられるか。

待つことばかりになっていないか。

我慢することばかりになっていないか。

相手の気持ちを考えすぎて、
自分の気持ちが見えなくなっていないか。

もし恋愛の中で、

そんなことがわからなくなっているなら、

一度、相手を見る前に、

自分の命盤を見てみるのも一つです。

なぜ私は、この人にこんなに惹かれるのか。

私は恋愛で何を求めているのか。

どんな相手といると、
本来の自分でいられるのか。

命盤やカードは、

「この人と付き合いなさい」

と人生を決めるためのものではありません。

自分では見えなくなっている景色を、
もう一度見えるようにするためのもの。

恋をしたときほど、

相手の心を知りたくなります。

でも本当に大切なのは、

その恋の中で、

自分の心を見失わないこと。

そこから、
恋も人生も、もう一度動き始めます。

もし、あなたが迷いの中にいると感じたら一度鑑定を受けてみてください。

必ず幸せの扉は開いていきます。

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