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秀吉も驚く? 大阪から金沢へ、便利になったのに乗り換える旅

東京のお江戸から金沢へは、北陸新幹線で乗り換えなし。
ところが大阪からは、昔より速くなったはずなのに、敦賀で一度降りなければならない。
便利になったのか、不便になったのか。大阪人には、どうにもよくわかりません。

 

以前、大阪から金沢へ行く旅は、
とてもわかりやすいものでした。

 

大阪・梅田の大阪駅を始発とする
特急サンダーバードに乗れば、
そのまま金沢まで一本。

 

始発駅なので、
大きな荷物を棚に置き、
座席にゆっくり腰を下ろして旅を始められました。

 

大阪の街を離れ、
京都を通り、
琵琶湖の景色を眺めながら北陸へ向かう。

 

お弁当を食べても、
本を読んでも、
眠ってしまっても大丈夫。
目を覚ます頃には、
金沢が近づいていました。

 

あの頃のサンダーバードには、
単に乗り換えがないというだけではなく、
「大阪・梅田から金沢まで、旅が一つにつながっている」と
いう安心感がありました。

 

今は大阪駅からサンダーバードに乗り、
敦賀駅で北陸新幹線に乗り換えます。

 

確かに新幹線は速く、車両も新しい。

 

けれど、
大きな荷物を持って列車を降り、
駅の中を歩き、
再び別の列車に乗ることを考えると、
一本で行けた頃を懐かしく思います。

 

しかも、東京からは新幹線で一直線。

 

大阪と金沢は歴史的にも深いつながりがあるのに、
鉄道では、
お江戸のほうが金沢に近づいたようにも感じます。

 

大阪と金沢を結ぶ人物といえば、
豊臣秀吉と前田利家です。

 

大阪といえば、やはり豊臣秀吉。

秀吉は1583年に大坂城の築城を始め、
この地を天下統一の拠点としていきました。

 

金色に輝く装飾や堂々とした姿は、
秀吉の大きな夢と、
大阪の華やかさを象徴しているように見えます。

 

一方、同じ1583年、
前田利家は金沢城に入りました。

 

利家は金沢の城下町を整え、
後の加賀百万石へとつながる礎を築いていきます。

 

秀吉が大阪で天下を見据え、
利家が金沢で新しい国づくりを始めた年が、
同じ1583年だったことには、不
思議な縁を感じます。

 

秀吉と利家は、
ともに織田信長に仕えた若い頃から縁のある間柄でした。

 

大きな夢を掲げ、
前へ前へと進んだ秀吉。

 

一つの土地に根を張り、
文化や人をじっくり育てた利家。

 

派手で勢いのある大阪と、
静かで奥深い金沢。

 

二つの街はまったく違うように見えますが、
街を育て、
文化を残そうとした人々の情熱は共通しています。

 

戦国時代の移動を考えれば、
大阪から金沢まで座って行けるだけでも、
十分に便利です。

 

秀吉や利家から見れば、

 

「屋根のある列車に乗り、数時間で着くのに、何を文句を言っているのだ」

 

と笑われるかもしれません。

 

それでも、
人が感じる便利さは、
速さだけではありません。

 

一度座ったら、

 

目的地まで身を任せられること。

 

途中で荷物を持って移動しなくてよいこと。

 

旅の景色や時間が、途中で切れないこと。

 

昔のサンダーバードには、
数字では測れない便利さがありました。

 

人生も同じです。

 

これまで一本で進めていた道が、
ある日突然、
途中で終わることがあります。

 

慣れ親しんだ場所を離れ、
新しい道へ乗り換えなければならない時もあります。

 

その時には、
前のほうが楽だった、
本当にこれでよいのだろうかと思うものです。

 

けれど、
乗り換えた先でしか見えない景色もあります。

 

大阪・梅田からサンダーバードに乗り、
敦賀で新幹線へ。

 

秀吉の大阪から、
利家の金沢へ。

 

そう考えると、
ほしよみ堂大阪梅田店と、
ほしよみ堂金沢店も、
案外近いのかもしれません。

 

途中で乗り換えはあっても、
同じ思いで相談者を迎え、
迷った時に立ち止まれる場所をつくっている。

 

街は違っても、
目指しているものが同じなら、
距離は数字だけでは測れません。

 

便利になったのか、
不便になったのか、
その答えはまだわかりません。

 

ただ、
大阪と金沢の縁は、
直通列車がなくなったくらいでは切れません。

 

敦賀での乗り換えも、
二つの街の歴史と、
これからのご縁に思いを巡らせる時間だと思えば、
少しだけ悪くない旅になるのかもしれません。

 

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