あぐり
「お大事に」で済ませる上司が、職場の不公平をつくっている 運命の輪・逆位置が示す、優しさという名の放置
「今日、体調が悪いので休みます」
「子どもが熱を出したので、お休みします」
またか。
朝になって突然届く、同僚からの欠勤連絡。
もちろん、体調不良も子どもの発熱も仕方のないことです。
休むこと自体を責めたいわけではありません。
けれど、それが何度も繰り返され、そのたびに周囲が仕事を引き受けているのに、
「ご迷惑をおかけします」
の一言もない。
そして上司は毎回、
「お大事に」
と返信するだけ。
注意もしない。
業務調整もしない。
周囲へのフォローもない。
「同僚にも腹が立つけれど、何も言わない上司にも腹が立ちます」
というご相談です。
今回出たカードは、
Ⅹ 運命の輪・逆位置。
このカードが示しているのは、
同じ問題が何度も繰り返されながら、誰も流れを変えようとしていない状態
です。
誰かが休む。
誰かが穴を埋める。
負担を引き受けた人が黙って我慢する。
そして数日後、また同じことが起きる。
問題は、一人の同僚のドタキャンではありません。
問題が起きても何も修正されない職場そのものです。
ここで注意したいのは、
「優しい上司」と「良い上司」は同じではない
ということです。
体調不良の部下に「お大事に」と言う。
それ自体は当然の配慮です。
しかし、管理職にはもう一つ仕事があります。
その欠勤によって、
誰に仕事が回ったのか。
誰の負担が増えたのか。
同じことが何度繰り返されているのか。
そこを見ることです。
休む人だけに優しくして、
その穴を埋め続ける人を放置するのであれば、
それは本当の意味での優しさではありません。
一方への配慮が、もう一方への無関心になっている。
そこに職場の不公平が生まれます。
そして、こうした状態が続けば、
真面目に出勤する人ほど損をする。
責任感のある人ほど仕事を背負う。
何も言わない人ほど我慢させられる。
そんな歪んだ職場になっていきます。
運命の輪・逆位置は、
「その悪循環を、いつまで回し続けますか」
と問いかけています。
だからといって、
「○○さんを叱ってください」
と上司に訴える必要はありません。
問うべきなのは、人の人格ではなく仕組みです。
「急な欠勤が続いた場合の業務分担を決めてほしい」
「特定の人に負担が集中しないようにしてほしい」
「欠勤時の引き継ぎルールをつくってほしい」
そう伝える。
これは告げ口でも意地悪でもありません。
職場を正常に戻すための要求です。
体調不良の人には、休む権利があります。
しかし、
その人が休んだ結果を、いつも同じ誰かが黙って背負う義務はありません。
優しさとは、
何も言わないことではありません。
本当の優しさには、ときにルールも境界線も必要です。
誰かを守るために、別の誰かを犠牲にしてはいけない。
運命の輪・逆位置が伝えているのは、
同僚を裁け、ということではありません。
上司を責めろ、ということでもありません。
ただ、
「仕方ない」で済ませ続けることで固定された悪循環から、そろそろ降りる時ではありませんか。






