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ロザリン

人の執着を笑うな。 ――「執着は手放しましょう」と言われて苦しくなったあなたへ

「執着は手放しましょう。」

「自分軸を持ちましょう。」

恋愛について調べていると、こういう言葉をよく見かけます。

正直、私はこの手の恋愛論があまり好きではありません。

言っていることはわかります。

でも、人を好きになるって、そんなにスマートなものだったでしょうか。

忘れられないから困っている。

諦められないから悩んでいる。

「もうやめよう」と思った次の日に、またその人のことを考えてしまう。

そんな自分にうんざりしながら、それでも好きでいる。

恋愛って、もっと不格好なものじゃないでしょうか。

執着という言葉には、あまりいいイメージがありません。

依存。

未練。

手放せない。

そんな意味で使われることが多いと思います。

だから、

「執着している自分はダメなんだ。」

「早く手放さなきゃ。」

と思う人もいるのでしょう。

でも、本当にそうでしょうか。

私は、人を好きになることそのものが、ある意味では執着だと思っています。

会いたい。

もっと知りたい。

自分のことも好きでいてほしい。

大切にしてほしい。

そう思うのは、ごく自然なことではないでしょうか。

むしろ、本気で誰かを好きになったことがあるなら、見返りを求めないほうが難しい気がします。

だから私は、「執着を手放しましょう」という言葉を見るたびに、

「そんな簡単な話じゃないでしょう。」

と思ってしまうのです。

もちろん、苦しさが強すぎる恋愛もあります。

自分を傷つけ続ける関係。

人生そのものが止まってしまうような状態。

そういう場合は、離れることが必要なこともあるでしょう。

でも、それは「執着しているからダメ」という話とは少し違う気がするのです。

以前、友人がこんなことを言っていました。

「執着って、いい意味で使ってた。」

最初は驚きました。

でも、よく考えてみると、一つのことを諦めずに続けることも、誰かを長く思い続けることも、ある意味では執着です。

好きだからこそ、簡単には割り切れない。

理由を並べれば、「もっといい人はいる」と言われるような恋もある。

嫌になるところだってたくさんある。

それでも、

「でも、この人なんだよな。」

と思ってしまうことがある。

そんな気持ちを、私は嫌いになれません。

正直、どっちもダサいと思っています。

執着して、ぐるぐる悩んでいる人も。

「私は執着なんてしません。」という顔で、自分軸や手放しを語る人も。

でも、もし選ぶなら。

私は、本気だったほうにつきたい。

だって、本気だった人には何かが残るからです。

傷ついたこと。

恥ずかしかったこと。

「なんであんなに好きだったんだろう」と笑える日が来ること。

あるいは、「やっぱりあの人が好きだった」と気づくこと。

それは、うまく生きることとは違うのかもしれません。

でも、人間って、そんなにうまくできていないと思うのです。

だから私は、誰かが誰かを本気で好きだったことを、「執着」の一言で片づけたくありません。

そんなに誰かを好きになれたこと。

そんなに悩んだこと。

そんなに諦められなかったこと。

それを、私は笑えないのです。

人の執着を笑うな。

そして、もし今、執着している自分を責めている人がいるなら。

少なくとも私は、

「そんなに誰かを好きになれたんだね。」

と思います。

それは、そんなに悪いことではないのかもしれません。

☆ロザリン☆

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