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茶灯ぼたん

『話せる場所』でありたい

少し前に、映画『Michael/マイケル』を観に行きました。

歌やパフォーマンスは、噂通り圧巻でした。

私が知っているマイケル・ジャクソンは、すでに世界的なスター。
歌もダンスも完璧で、それが当たり前のように思っていました。

でも映画の中で描かれていたのは、持って生まれた才能やスター性だけではありませんでした。

その裏には、人知れず積み重ねてきた努力と、誰にも見せられない苦悩があったのです。

 


 


学生の頃、私はJackson 5の曲が大好きで、よく聴いていました。

映画の中で懐かしい曲が流れると、自然と体がリズムを刻みます。

その瞬間、なぜか涙があふれてきました。

「あれ?」

自分でも驚くほど、次から次へと涙が止まりませんでした。

好きな曲の裏側に、こんな苦しみがあったことを知ったからなのか。

幼い頃のマイケルと、自分の息子の姿が重なったからなのか。

それとも、子どもの頃の自分自身の気持ちが重なったからなのか。

理由は今でもよく分かりません。

ただ一つ分かったことがあります。

映画を観る前と後では、マイケルに対する見方も、あの頃好きだった曲の聴こえ方も、大きく変わったということです。

今でも曲を聴くと、胸がキュッとします。

でも、それでもなお、マイケルが何より歌とダンスを心から愛していたことが、私にとっては救いのように感じられます。

誰もが羨む才能やスター性を持っていても、悩みや苦しみはなくならない。

むしろ、多くの人に見られる立場だからこそ、本音を話せる相手は限られ、弱さを口にすることさえ難しかったのではないでしょうか。

華やかに見える人生の裏側には、想像もできない孤独があったのかもしれません。

だからこそ私は改めて思いました。

悩みを口にできる場所があること。

「誰にも言えない。」
「身近な人だからこそ話せない。」

そんな思いを抱えている人は、決して少なくありません。

でも、「ここなら話せる」「この人なら話してみよう」。

そう思える場所が一つあるだけで、人は少し救われることがあります。

私は、そんな場所でありたい。

占いは未来を当てるだけのものではなく、安心して心を預けられる場所でもある。

この映画を観て、その思いをあらためて強く感じました。


                茶灯 ぼたん

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