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アネモネ 雨依

アネモネ雨依|猫屋敷で育ち、命の重みを知った ~かけがえのない命と向き合うグリーフケア~

私の実家はいわゆる“猫屋敷”。

 

生まれた時から猫に囲まれて育ってきました。

現在も、実家には20匹近くの猫たちが

暮らしています。

 

私自身も今、実家で生まれたきょうだい猫2匹と

生活を共にしています。

もう、早いもので10歳になりました。

 

物心ついた頃から

猫がいるのが当たり前の人生でしたから

新しい命が生まれる瞬間を見てきましたし

その小さな命が静かに息を引き取る瞬間にも

何度も立ち会ってきました。

 

看護師として、

人の最期を見送ってきた経験もあります。

 

だから、もしかすると

そんな場面に立ち会ったことない人からすれば

「“死”に慣れている人」と思われるかもしれません。

 

けれど、何度経験しても

死に慣れることはありません。

 

むしろ、

ひとつひとつの別れから

命の尊さが深く心に刻まれ

その命を想っては

悲しみ、寂しさ、やるせなさ、後悔など

色んな感情が駆け巡るものです。

 


【何度見送っても、死には慣れない】

 

「もう泣かないと思っていたのに。」
「こんなに悲しいなんて。」

 

そんなふうに

自分の悲しみに戸惑う人も多いでしょう。

死に直面して初めて

感じる自分の心の揺れに

自分自身で驚く経験もきっとあると思います。

 

それは決しておかしなことではありません。

 

命は、一つとして同じものはない。

 

ともに過ごした時間も

その子の性格も

私たちが交わした愛情も

すべてが唯一無二です。

 

何度見送ったとしても

その悲しみは毎回違います。

 

「たくさん経験しているから大丈夫」

なのではなく

「たくさん愛してきたからこそ悲しい」のです。

 

生まれてから今日まで

たくさんの命に出会い

たくさんの命を見送ってきました。

 

それでも、誰かの死を前にして

「慣れた」と感じたことは一度もありません。

 

もし死に慣れてしまったのなら

それは命の重みを感じなくなってしまった

ということなのかもしれません。

 

だから、悲しくていい。

涙が止まらなくていい。

 

死に慣れないのは

それだけあなたが大切に想っていた証なのです。

 


【グリーフケアとは、悲しみとともに生きること】

 

グリーフケアという言葉があります。

グリーフとは、

大切な存在を失ったときに生じる

悲しみや喪失感のことです。

 

グリーフには、正解も期限もありません。

 

昨日まで元気だったのに

急に涙が溢れる日もあります。

何年経っても、ふと思い出して

胸が締め付けられることもあります。

 

「もう十分悲しんだから、前を向かなきゃ。」
「ペットなんだから、そんなに落ち込まないで。」

 

そんな言葉に

自分の気持ちを押し込めなくて大丈夫です。

悲しみは、愛した証です。

 

ペットと言葉では言うけれど

家族の一員です。

 

グリーフケアとは、

悲しみを消すことではなく

悲しみとともに生きていけるよう

自分の心を少しずつ

整えていくことなのだと思います。

 

私は、何度命を見送っても、死には慣れません。

きっと、この先も慣れることはないでしょう。

 

それでいいのだと思います。

 

忘れる必要も、乗り越える必要もありません。

 

大切なのは、

その子がくれた時間を大切に抱きしめながら

自分のペースで日常へ戻っていくこと。

 

もし今、大切な存在を失って

涙が止まらないのなら

どうか自分に

「こんなに愛していたんだね」と

声をかけてあげてください。

 

悲しみは、愛の証です。

愛した命は

あなたの中でこれからも生き続けています。

 

 

 

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