曽我部 キキョウ
「仕事があるから」の、その先にあるもの
仕事が忙しいから、無理。
任せるから、やっといて。
家庭や恋愛、交友関係において
このような言葉を聞くことがあります。
仕事熱心で、責任感があるから
そういう言葉が出るのだと
思っていませんか。
若い間、特に親と同居していると
つい家のことは誰かにませて、
自分は仕事に没頭しがちです。
ところが、年を重ねていくうちに
親から独立し、
結婚をして子どもを育て、
さらにゆくゆくは、親の介護に相続です。
それでも同じことを言うのでしょうか。
確かに仕事は大事で、
穴を開けにくいのは分かります。
何が何でも、仕事をしなくてはならない、
そんなときもあります。
けれども、結婚して、
妻が熱を出しているときに
仕事を理由に家事をしないのはどうでしょう。
あるいは赤ちゃんの予防接種や定期健診など、
仕事があるから行っておいて、になっていませんか。
親の介護もそうでしょう。
仕事は休めないから、自分は無理。
あなたがしておいて。
ここまでくると、
仕事熱心だけでは片付けられません。
大人になって、ライフステージが変わっていくと
仕事以外の場面で、
どんどん責任が上乗せされていきます。
結婚すれば、共に生活する配偶者として、
子どもが生まれれば、親として、
親が老いたなら、支える家族として。
仕事があるからできない。
そうして自分が断っても、
責任自体はなくなりません。
誰かが代わりに背負っているだけです。
どうしても平日に提出しなくてはならない
役所の申請があったなら。
「仕事でできない」人の代わりに、
誰かが予定を変えて、時間を作って、
時には仕事を休んでも処理をしています。
仕事があるから仕方がない。
そういう前に、考えてみてください。
では誰が、その責任を負うのか。
では仕事を休めばいいのか。
そういう話ではありません。
もちろん仕事は大事です。
けれども、家族も大事ではないでしょうか。
仕事と家族は、二者択一の
対立する関係ではありません。
調整のできるものです。
大人になって、責任が増えていったとき
その場その場で、調整をしながら
責任を果たしていかなくてはならない。
本当に責任感のある人は
逃げるように「仕事」を持ち出さず、
今、必要なのは、何をすることなのかを
考えられるのです。
責任から逃れるために
仕事が忙しい、と言っていませんか。
選べる道を増やす、もう一つの見方を
曽我部キキョウ

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