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曽我部 キキョウ

ほんの「一抹」だった不安が、確信に変わる前にできること

誰かに送ったLINEに既読がついて、

いつものような速度で返信が来ないとき。

 

もしかして、まずいことを送った!?

 

そんな「一抹の不安」を感じることは

誰もが経験したことがあると思います。

 

よく「一抹の○○」と言いますが

それは一体、どのぐらいのことを指すのか。

まずはここから確認していきましょう。

 

元々は「一刷毛の墨」や

「薄く一塗りした化粧」を指す言葉でした。

ごくわずかな色や曇りのことだったのです。

 

これが転じて、

心の中に、ほんのわずかだけ、

かすかに漂う気配や感情を

指すようになりました。

 

一抹の不安のほかに、

一抹の寂しさなどとも言います。

 

では次に、人が一抹の不安を抱いたとき、

そのままだとどうなるか考えましょう。

 

猛烈な勢いで不安は巨大化します。

 

これは人間の脳の仕組み上、

そうなっているのです。

 

まず、進化の過程で獲得した、

ネガティブなことに強く反応し、

記憶に残りやすくする仕組み。

いわゆるネガティブ・バイアスです。

 

ポジティブなことを見逃しても

生き延びられますが、

危険かもしれないことを

過小評価すると死の危険があります。

 

だから不安の種を見つけたら

最優先で警戒し、過大評価する癖があるのです。

 

次に、不確実な状態を嫌って、

勝手に最悪のシナリオを予測し、

ストレスの対象になる「分からない」を

分かっていることへ変えようとします。

 

これが脳の認知の自動補完と言われるもの。

 

先が見えない状態や

はっきりしない状態を嫌う脳の

勝手な穴埋め作業が、小さな不安を

恐怖のストーリーに変えるのです。

 

もう一つ。

 

これも脳の問題ですが、

不安について意識することで、

脳がその不安にまつわることを

一生懸命に探そうとします。

 

不安を裏付けるために使える、

たくさんの情報が集められ、

自分で自分を納得させてしまうのです。

 

これらの生存のためだった脳の働きから、

一抹の不安は、確信に近い疑念へと

容易く変化していくわけです。

 

実は同じように一抹の不安と言っても

二種類あります。

 

一つ目が、最初の例のような

抽象的で、対処のしようもない不安です。

これはすぐに検証できるものでもなく、

意識を逸らし、スルーするといいのです。

 

もう一つが、具体的なリスクを知らせる

アラートとしての不安です。

 

例えば外出時に

「窓を開けたままだったかも」と思うとき。

あるいは資料提出の直前で

「誤字があるかもしれない」と思うとき。

 

すぐに確認、検証することで、

実質的な損害を回避し、

事なきを得ます。

 

一抹の不安を抱いたときは

まず分類をして、

そして必要に応じて対処、

あるいはスルーです。

 

今まさに不安を感じているならば。

 

その不安がまだ「一抹」だった時に

逆戻りしてみてください。

脳が作った妄想?

それとも、危険を知らせている?

 

 

選べる道を増やす、もう一つの見方を

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