曽我部 キキョウ
期待の作法 ~人間関係を破壊しないために 第2章
第2章 期待の正体を見つける
人は期待する生き物です。
過去の経験則などから、
近い未来について予測し、
そうあることを期待します。
それは分かっていても
期待とは何なのか
実際には分かっていない場合が
多くあります。
期待には、3つの成り立ちがあります。
まずは事実ベースの期待。
これは観察や実績に基づき、
そうなることを予測するものです。
次が関係性を基礎とした期待。
相手の役割や立場から
一定の行動を求められるときです。
期待する側は、
それが行われるものと信じています。
最後が願望を元にした期待。
これが一番トラブルになりやすいのですが
こうあってほしいという思いが相手に投影され
こうあるはず、こうしてくれるはずに
変わってしまいます。
願望なのに、いつの間にか
事実にすり替わるのです。
期待をすることに似たものに、
信頼があります。
よく混同されがちですが
期待はあくまでも未来予測の範疇で
はっきり言ってよく外れます。
しかし、信頼は蓄積されたもの。
過去の評価が蓄積され、形成されます。
ですから、期待のようにあやふやではなく
比較的安定したものです。
ここをはき違えると
「裏切られた」に繋がります。
さて、誰もが期待を抱きますが
どのような相手にも
同じ期待を持ってはいけません。
誰もがあなたを助けてくれる、
などと期待しないように、
相手を選んで、
相応しい期待を抱く必要があります。
子ども相手に電車内で
黙っていることを期待しても
その通りにはいかないように、
相手の能力、人格、役割によって
何を期待するか考えなくてはなりません。
また、期待していることを
暗黙の了解だと勘違いしても駄目です。
相手はあなたが期待していることを
知らないのですから。
期待通りになってほしいなら
言語化は必須です。
期待すること自体は悪くなくても
期待のかけ方を間違えると
人間関係を壊しかねません。
逆に、その期待が順当であれば
それは人間関係を保つうえで
潤滑油の働きをします。
期待とは感情ではありません。
一種の構造であって、
だからこそ、きちんと作用するように
構築しなくてはいけないのです。
では有効に期待を使うにあたって
何に注意すればよいのか。
これが次回の話題です。
===つづく===
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