曽我部 キキョウ
天岩戸の外で、神々は扉を叩かなかった ~人の心は外から開けられない
思いもよらないきっかけで
突然距離を置かれるような
経験はないでしょうか。
なぜ、どうして。
何がいけなかったのか。
どうしても知りたくなるでしょう。
しかし、この心のシャッターが下りた状態は
怒りよりもさらに深刻な場合です。
怒っている人はまだ
相手と関わろうとしています。
文句を言う、あるいは
不満を伝える。
相手に関心があるからこそ
行動に出ているのです。
ところがこれを通り過ぎると
無関心の域に突入します。
もういい、知らない。
つまり、心が閉じてしまいます。
ここで多くの人は
相手の閉じた扉をガンガンたたくような
行為に出てしまいがちです。
話しをしよう。
誤解しているよ。
説明をさせてほしい。
これらの言葉を繰り返してしまうと
悪意がなくても
圧力になり、扉はさらに閉じます。
扉を閉じて閉じこもった人に
外へ出てもらうにはどうすればいいか。
これは神話にヒントがあります。
天照大御神が天岩戸にこもったとき
神々は知恵を絞りました。
単純に、出てきてくれと懇願し、
説得し続けたのではありません。
外でお祭り騒ぎをして
天照大御神の気を引きました。
結論だけ言いますと、
天岩戸を開けたのは
天照大御神です。
このような作戦は、
人間社会でも有効です。
心を閉ざしてしまった相手を
放置はしません。
かといって追い回すこともありません。
「いつでも話はできるから」と
その姿勢だけを明らかにして
自分の生活を続けることです。
一旦シャッターが下りた心を
もう一度開くのは
外からの圧力ではなく
本人の気持ちからです。
だからこそ、出てくるかどうかは
相手に任せるしかありません。
閉じた心と向き合うとき
大切なのは説得ではなく
いつか扉を開けてくれた時、
再び向き合える場所にいることです。
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