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曽我部 キキョウ

迷いは決断の始まりではない ~人は迷う前に、たくさん選んでいる

レストランに行ったとき、

メニューを見ながら「迷う」ということは

誰にでもあることでしょう。

 

外出時に、梅田へ行くか、

それとも難波に出るか、

これも「迷う」対象です。

 

転職するかどうかを「迷う」ことも

どの冷蔵庫を買うか「迷う」こともあります。

 

迷うという言葉は、

とても身近で、ありふれています。

 

けれども、迷うという言葉を使ったとき、

本当に迷いは、その時始まったものでしょうか。

 

人が物事を決める過程を見てみます。

難波で買い物をしようという結論に至るまでに、

何を考え、決めてきているか、です。

 

まず、外出すると決めるときに、

家でゴロゴロする、

家事に専念するなどという

自宅にいるという選択肢を排除します。

 

行き先はいろいろな候補が出てくるでしょう。

京都、寺巡り。

神戸、港近くでのんびりする。

いや、でも大阪市内で買い物にしよう。

 

大阪市内の商業施設は

大きなところだけでも

梅田、難波、天王寺など

いくつかあります。

 

たいていの人は、

この時点で「迷う」を使っていませんか。

「梅田か難波か、どっち行こか、迷てんねん」

 

迷うという状況が出てくるまでに、

たくさんの選択と却下を繰り返します。

 

ある程度の候補が絞られてから

人は迷い始めていて、

これはむしろ決断の終盤です。

 

辞書を見ると、迷うという言葉の意味として

「どうしたらよいか決断がつかない」というような

説明がなされています。

 

これは間違っていません。

ただし、それは状態を示していますが

そこへ至る思考の流れについては

言及していません。

 

迷うということは、

何も決められない状態ではありません。

そこに至るまでに

たくさんの選択を済ませているのです。

 

そして最後近く、候補が絞られてから

どれがいいかを判断する段階に

来ているからこそ「迷い」が生じます。

 

こうしてみると、迷うということは、

それだけ前に進んでいるという

証拠でもあるのでしょう。

 

 

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