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アンジェラ由紀恵

【前編】今日は占い師ではなく、一人の母親として書きました。

今日は、占いとはまったく関係のない話を書きます。

今から遡ること、約40年前。

今でも、思い出すたびに、

「どうしてなんだろう……」

「本当に、それでよかったのだろうか……」

と思ってしまう出来事がありました。

これは、私が実際に知っている、約40年前の殺人事件の話です。

ある日、独身女性が一人で暮らしていたアパートの一室で、殺されました。

その女性がその部屋に引っ越してきたのは、私が退去してから、ほんの半年後でした。

そして、その部屋には、その女性が引っ越してくる前、私が2年間住んでいました。

だから、この事件は私にとって、単なる遠いところで起きた事件ではありませんでした。

「もし、私がそこに住み続けていたら……」

今でも、そんなことを考えることがあります。

女性の日記

事件が起きても、犯人はなかなか見つかりませんでした。

その女性は、日々の出来事を日記に書いていたそうです。

女性のご両親は、

「娘は日記を書いていたはずです。

娘の日記は、リビングにあるカラーボックスの二段目の○○のところにあるから」

と、警察に伝えたそうです。

捜査官がその場所を探すと、日記はすぐに見つかったそうです。

ところが――

**捜査官は、犯人への手がかりを探すため、女性の日記をすべて読んでいたにもかかわらず、

**ご両親から日記の有無について問い合わせを受けても、

「日記は部屋にはなかった」

と言い続けていたそうです。

私は、その光景をこの目で見てしまったのです。

なぜ、私が何度も事情聴取を受けたのか

女性の交友関係を調べても、犯人につながる人物がなかなか見つかりませんでした。

そして、警察は、

「この部屋に半年前まで住んでいた私の交友関係の中に、犯人がいるのではないか」

とも考えていたようです。

そのため、私は何度も捜査官から事情聴取を受けました。

自分が以前住んでいた部屋で殺人事件が起きた。

しかも、犯人が見つからない。

そして、自分の交友関係まで調べられている。

当時の私は、まだ若く、こうした事件に関わった経験もありませんでした。

何とも言えない落ち着かない気持ちと、自分は関係がないのにと思う気持ちで、

捜査官の質問に戸惑いながら、渋々答えていました。

捜査官から聞いた、女性のこと

犯人が見つからない間に、私と捜査官二人の距離も、だんだん近くなってきました。

最初は、

「捜査に関しては一切しゃべらない」

と公言していた捜査官が、いつしか、ぽつりぽつりと

私に女性のことを話すようになっていきました。

女性がどんな人だったのか。

事件について、どんなことが分かってきたのか。

それまで何も話さなかった捜査官から、少しずつ聞かされるようになったのです。

日本を代表するような有名企業に勤めていて、帰国子女でバイリンガル。

学歴的にも注目される要素をたくさん持った女性だったそうです。

女性が住んでいたアパートに、新聞の勧誘員が来たことがあったそうです。

その時、女性は勧誘員に対して、すべて英語でまくし立てるように話して、追い返したそうです。

その話を聞いた当時の私は、

「私とは全く違う世界に生きてきた女性なんだ。すごい人だったんだな」

と思いました。

不幸にも、この事件はテレビや週刊誌でも報道されました。

日記に書かれていたこと

では、なぜ捜査官は日記を返さなかったのか。

日記には、女性の交友関係がかなり赤裸々に書かれていたそうです。

彼氏のこと――結婚を前提に付き合っていたと思われる男性。

パトロンのこと――父親とそれほど年齢の変わらない男性から援助を受けていたこと。

第2の彼氏のこと――本命とは別の男性。

そして、第3の……。

捜査官は、女性の日記に書かれていた男性たちのことを、次々と私に話してくれました。

二股、三股……。

それ以上だったのかもしれません。

当時の私には、まるで別世界の話のように感じられるほど、複雑な男性関係だったのです。

日記を読んだ捜査官の感想は、

「まるで官能小説を読んでいるみたいだった!」

――と。

そして、その捜査官は私に、

「自分の娘を突然殺された上に、娘がそんな交友関係を持っていたと知ったら、

ご両親はあまりにも辛いだろう」

「だから、日記は被害者の遺品として、このまま警察で保管する」

というような話をしていました。

当時の私は、まだ独身でした。

親になったこともありませんでした。

だから、ご両親の気持ちを本当の意味で理解できていたわけではありませんでした。

それでも、

「日記は、ご両親に返してあげた方がいいのでは……」

私は、捜査官にやんわりと2、3度伝えました。

でも、捜査官は最後まで首を縦には振ってくれませんでした。

~~~後編へと続く~~~ 🍫🍨

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