白樺マーシャ
モスクワで出会った青と白の器、グジェリ焼き
モスクワで暮らしていた頃、
気に入っていくつか買った器があります。
白地に青い模様が描かれた、
「グジェリ焼き」という陶器です。

ロシアを代表する伝統工芸のひとつで、
真っ白な器に、
コバルトブルーで描かれた模様が特徴です。
青の濃淡が美しい草花や、
どこか愛嬌のある動物や人物の置物など。

見ているだけでも楽しくなります。
グジェリ焼きが生まれたのは、
モスクワの南東に位置する
グジェリ村とその周辺地域。
この地域では古くから良質な白土が採れ、
陶器づくりが盛んに行われてきました。
18世紀には色鮮やかな陶器も作られ、
19世紀には磁器の生産が盛んに。
その後、20世紀半ばには、
現在のグジェリ焼きの特徴である
白地にコバルトブルーの絵付けが
広く知られるようになりました。
ロシアには、
サンクトペテルブルクの
インペリアルポーセレンという
有名な磁器ブランドもあります。
こちらについては、
また別の機会に書きたいと思いますが、
それに比べるとグジェリ焼きは、
もう少し素朴で親しみやすい雰囲気。
少し丸みを帯びた形や、
温かみのある絵柄が魅力です。
日常使いできる器も多く、
お値段も比較的お手頃。
そして一度、
グジェリ村の工房を訪れる機会がありました。
村に点在する工房は、
それぞれ絵付けや陶器の雰囲気が少しずつ違います。
当時は、
陶器を作る工程を見学したり、
実際に絵付けを体験させてもらったりしました。
熟練の職人さんが、
筆を自在に操りながら、
青い模様を描いていく様子は、
見ていて飽きませんでした。
筆をすっと動かすだけで、
濃淡のある花びらが次々と生まれていく。
しかも、迷いがない。
いとも簡単そうに描いているので、
自分にも少しくらいできるのでは?
と思ったのですが。
これが、まったくできない(笑)
焼く前の器は、
表面が少しざらついていて、
染料がしみ込んでしまい、
思ったように筆が動きません。
きれいな模様どころか、
ただ線を引くだけでも一苦労。
職人さんが、
あれほど簡単そうに描いていたのは、
やっぱり長年の技術があってこそなんですね。
結局、少し手直しをしていただき、
焼成したあと、
完成したカップを送ってもらいました。
正直なところ、
絵付けの出来栄えはイマイチです(笑)
それでも、
このカップは今でも使っています。
ほかにもいくつか
グジェリ焼きの器を持っていますが、
そもそも、
なぜこんなにグジェリ焼きに
惹かれるのだろう?と考えてみると、
思い当たることがありました。
そう、日本の和食器にも、
白地に藍色で模様を描いた
「染付」がありますよね。
お皿や湯のみ、ご飯茶碗など、
日本では昔から馴染みのある
組み合わせです。
そう考えると、
グジェリ焼きの白と青も、
どこか見慣れた色合わせなんです。
もちろん、
描かれる模様や器の形は違います。
でも、
白地に青という親しみのある色合いに、
グジェリ焼きならではの
丸みや素朴さが加わっている。
だから、
遠い国の陶器なのに、
どこか親しみを覚えたのかもしれません。
今でも手元に残っている、
ロシアで買った器の数々。
グジェリ焼きも、そのひとつです。
あのとき工房で苦戦したことも含めて、
たくさんの思い出が詰まっています。
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原宿ほしよみ堂所属占い師
白樺マーシャ
2026年9月より、
美月マーシャから白樺マーシャに改名しました🌿
役割を脱いで、本音を着る。
自分らしい幸せを、整える。
ロシアで出会った女性たち、
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