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あぐり

全体を見て働く人が報われず、自己主張の強い人が闊歩する職場に疲れた時

今まで全体を配慮してシフトに入ったり、会社全体の利益が上がるように同僚にも配慮しましたが、会社は自己主張の強い、上司に取り入るだけの人間しか評価しません。自分の実力不足なのかもしれませんが、もうこの会社で働く意欲が湧きません。どうしたらいいでしょうか?というご相談。易を立てたところ、雷山小過 五爻。

雷山小過とは何か

雷山小過は、上に雷、下に山。

雷は動き、衝動、声、外へ響く力。
山は静止、忍耐、境界、内にこもる力です。

つまり雷山小過とは、
動きたい気持ちはあるけれど、山のような制限がある状態です。

言いたいことはある。
納得できないこともある。
けれど、いま大きく叫んでも、正しく受け止められるとは限らない。

この卦の名前にある「小過」とは、
大きなことを成し遂げるよりも、
小さなことを丁寧に越えていく時という意味です。

目立った自己主張ではなく、
慎重な判断。
大きな改革ではなく、
足元の整理。
怒りに任せた決断ではなく、
静かに次の道を確かめること。

そういう時に出る卦です。

五爻の意味

雷山小過の五爻には、
「密雲あれど雨ふらず」
という象意があります。

雲は厚く空を覆っている。
雨が降りそうで降らない。
空気は重く、気配はある。
けれど、まだ現実は動かない。

これはまさに、今回のご相談の状況に重なります。

あなたは会社全体を考えて動いてきた。
自分の都合だけではなく、同僚のこと、シフトのこと、職場全体の流れまで配慮してきた。

けれど、その働きは見えにくい。

会社が評価するのは、
声の大きい人。
上司に近づくのがうまい人。
自己主張が強く、目立つ人。

本当に現場を支えている人の静かな貢献には、なかなか光が当たらない。

五爻の「雲はあるが雨が降らない」とは、
努力や配慮が積み重なっているのに、それが評価や報酬という形で降りてこない状態です。

だから、相談者が虚しくなるのは当然です。

これは単なるわがままではありません。
やる気がないのでもありません。

むしろ、今まできちんと責任を果たしてきたからこそ、
「これ以上ここで尽くしても、自分は消耗するだけではないか」
という感覚が出てきているのです。

ただし、雷山小過は「怒って飛び出せ」とは言わない

ここで大切なのは、雷山小過は
勢いで辞める卦ではない
ということです。

不満は正当です。
失望も自然です。
会社への信頼が薄れていることも、無理に否定しなくてよい。

けれど、この卦は、感情のままに大きく動くと損をしやすい時を示します。

雷は鳴っている。
けれど山がある。
つまり、心の中では限界が近づいていても、現実には慎重に段階を踏む必要がある。

この場合の読みは、

「今すぐ会社に期待を取り戻そうとしなくてよい。
ただし、今すぐ感情だけで退職を決めるのではなく、
自分を守るための小さな準備を始めなさい」

です。

「実力不足なのかもしれない」と思いすぎない

相談者は、
「自分の実力不足なのかもしれません」
とおっしゃっています。

けれど、この卦を見る限り、問題の中心はそこではないように思います。

もちろん、どんな職場でも自分を磨く余地はあります。
伝え方、見せ方、交渉力、自己主張の仕方。
それらは今後の課題として育てていけばよい。

しかし今回の苦しさは、
単なる能力不足というより、
評価される基準と、自分が大切にしている働き方が噛み合っていない
ところから来ています。

相談者は、全体を見る人です。
空気を読み、穴を埋め、誰かが困らないように先回りする人です。

しかし職場が評価しているのは、
全体への貢献ではなく、
上司への近さや自己演出なのかもしれません。

だとすれば、これは
「自分に価値がない」
という話ではなく、
自分の価値が、その場所では正しく測られていない
という話です。

どうすればよいか

雷山小過 五爻の助言は、次の三つです。

まず、会社への期待値を下げることです。

「いつか分かってくれるはず」
「ちゃんと見てくれるはず」
という期待が残っているほど、傷つきます。

冷たいようですが、今の会社は、静かな貢献を評価する目を持っていない可能性があります。
ならば、そこに心の全財産を預けないことです。

次に、自分の働き方を記録することです。

どれだけシフトに貢献したか。
どのような調整をしたか。
どんな実績を出したか。
どんな人を支えたか。

自分の価値を、感情ではなく言葉と記録にしておく。

これは退職や転職のためだけではありません。
自分自身が、
「私は何もできなかった」
と思い込まないためです。

そして三つ目は、静かに次の場所を探すことです。

雷山小過は、小さく越える卦です。

いきなり大きな決断をするより、
求人を見る。
履歴書を整える。
信頼できる人に相談する。
副業や学びを始める。
自分が本当に評価される環境とは何かを考える。

そうした小さな行動が、やがて山を越える力になります。

この卦が伝えている核心

雷山小過 五爻は、相談者にこう告げているようです。

「あなたの誠実さは、間違っていない。
けれど、誠実さを分からない場所に、いつまでも自分を捧げてはいけない」

鳥は高く飛びすぎると危うい。
しかし、低く飛びながらも、確実に目的地へ向かうことはできます。

今は、会社を変えようとするより、
自分の立ち位置を変える時です。

大声で抗議しなくてもよい。
相手を責め続けなくてもよい。
ただ、心の中で静かに認めるのです。

「ここは、私の誠実さが正しく生かされる場所ではないのかもしれない」

その認識は、敗北ではありません。
目覚めです。

潜在意識を書き換えるなら

この相談者の中には、もしかすると、

「全体に配慮すれば、いつか報われる」
「我慢していれば、誰かが見てくれる」
「自分の気持ちより、職場の都合を優先すべき」

という思い込みがあるかもしれません。

それらは一旦

けれど、これから書き換えるべき信念はこうです。

私は、私を正しく扱う場所を選んでよい。

誠実であることと、自己犠牲は違います。
協調性があることと、自分を後回しにすることは違います。
全体を見る力があるからこそ、自分自身もその「全体」の中に含めなければなりません。

自分を犠牲にした調和は、長く続きません。
本当の調和とは、自分も他者も、どちらも生かされることです。

アファメーション

朝、静かな時間に、次の言葉を唱えるとよいでしょう。

私は、私の実力を発揮できる職場に恵まれます。
私は、見えない努力が評価される職場を選びます。
私は、豊な人間関係を結べる職場を選びます。
私は、人を大切にする職場を選びます。
私は、必要な準備を一つずつ整え、自然な流れで次の場所へ進みます。

まとめ

雷山小過 五爻は、
「まだ雨は降らない」
という卦です。

努力が報われない。
空気は重い。
期待していたものが降ってこない。

けれど、それは終わりではありません。

むしろ、
もう空を見上げて雨を待つのではなく、自分の足で水のある場所へ向かいなさい
という知らせです。

今は大きく争う時ではありません。
しかし、黙って自分をすり減らし続ける時でもありません。

小さく、慎重に、しかし確実に。
自分の価値を守る方向へ舵を切ること。

それが、雷山小過 五爻の示す道です。

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