美月マーシャ
便利ではなかったけれど、孤独ではなかった|ロシアで感じた子育てへのまなざし
ロシアは、
子育てに便利な国だったか。
そう聞かれたら、
私は少し考えてしまいます。
正直に言えば、
インフラはかなり不便でした。
道には段差が多い。
道路を渡るために、
地下道の階段を上り下りしなければいけない場所もある。
地下鉄にエレベーターがあるとは限らない。
あっても、エスカレーターだけ。
一人でベビーカーを押して移動するのは、
慣れるまではなかなか大変でした。
子ども連れにやさしい街です。
と、そう簡単には言えません。
けれど私は、
ロシアで子育てをしていて、
何度も救われました。
それは、街の人たちが、
子どもを優しく受け入れてくれたからです。
ベビーカーを持って、
階段の前で立ち止まっていると、
一見不愛想な男の人が
自然と手を貸してくれる。
それが当たり前なことのように。
子連れが遠慮しそうなオシャレなレストランでも、
キッズメニューを置いてあることが多く、
店内には子どもが遊べるスペースも完備されていました。
席に着くと、
子どもが飽きないように、
塗り絵と色鉛筆がさっと出てくる。
それだけで、
「子ども連れでも来ていいんだ」と、
ほっとしました。
小さな子どもを連れて外食すると、
どうしても周りに気を遣いませんか?
騒がないかな。
迷惑をかけないかな。
じっとしていられるかな。
でもロシアでは、
周りのお客さんも、
子どもがそこにいることを
当たり前のように受け入れている感じがありました。
もちろん、
私が見た場所は限られています。
それでも、
多少子どもが騒ごうが、
まったく気にしない。
そんな空気を感じました。
冬には、
また別の意味で驚いたことがあります。
子どもが帽子をかぶっていないと、
見知らぬロシア人のおばちゃんに
けっこう本気で怒られるのです。
「なんで帽子をかぶらせないの!」と。
最初はびっくりしました。
でも、そこには冷たさではなく、
子どもをちゃんと見ている目がありました。
後から知ったのですが、
子どもの頭を冷やさないようにすることが
とても大事なようでした。
よその子だから関係ない。
そんなことはなく、
社会の中で見守られている存在なのだと
感じられました。
ロシアでは、
祖父母や、ニャーニャと呼ばれるベビーシッターに
子どもを預けることも、
特別なことではないようでした。
母親がすべてを抱え込むのではなく、
誰かの手を借りながら子どもを育てていく。
そんな感覚が、暮らしの中に自然にありました。
私自身も、
必要なときに子どもを預けられる環境があったことで、
育児だけに閉じこもらずにすみました。
これは、
とても大きな支えでした。
子どもはもちろんかわいい。
でも、母親にも、
自分の時間や呼吸が必要です。
少し離れる時間があるから、
またやさしく向き合えることもあります。
ロシアの街は、
決して便利ではありませんでした。
ベビーカーにやさしい道ばかりではないし、
段差や階段も多い。
冬の寒さも厳しい。
けれど、そこには人の手がありました。
子どもを見守る目がありました。
母親をひとりにしない空気がありました。
子育てしやすさは、
設備だけで決まるものではないんだ。
あの不便な街で、
私はそのことを何度も感じました。
便利ではなかったけれど、
孤独ではなかった。
あの街で受け取った人のやさしさは、
今も私の中に残っています。
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原宿ほしよみ堂所属占い師
美月マーシャ
平凡な日常に、スパイスを。
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